文化・芸能

石見の豊かな自然と人間模様 映画「高津川」中国地方で先行上映【動画】

2019/11/29
「錦織作品に出演すると、島根ファンになってしまう」と語る甲本雅裕(右)と、錦織監督

「錦織作品に出演すると、島根ファンになってしまう」と語る甲本雅裕(右)と、錦織監督

 出雲市出身の錦織良成監督が、島根県西部の石見地方でロケをした最新作「高津川」が中国地方で先行上映中だ。豊かな自然と文化を守って生きる人々を描いた、心に染みる群像劇。錦織監督と主演の甲本雅裕(岡山市出身)に作品に込めた思いを聞いた。

 ▽錦織監督、ロケ地との縁は10年以上/主演の甲本雅裕、住民の明るい表情に感銘

 日本有数の清流といわれる高津川の流域で牧場を経営する学(甲本)。高校生の息子、竜也(石川雷蔵)が神楽の稽古を休みがちなことから、多くの若者のように故郷を離れるのではと心配する。そんな時、学の母校の小学校が閉校になることが決定。学は地元に残る同級生の陽子(戸田菜穂)たちと、ある計画を立てる。

 「石見を舞台に映画を作るなら、高津川を撮ると決めていた」と、原作と脚本も手掛けた錦織監督。10年以上前から短編映画制作のワークショップ「しまね映画塾」でしばしば石見を訪問。ダムのない1級河川である高津川の美しさに感動したのが、本作のきっかけとなった。

 松江市などでロケをした「RAILWAYS―49歳で電車の運転士になった男の物語」(2010年)など錦織監督作品の常連である甲本は、今作が映画初主演。「知らずに脚本を読んで、『もしかして主役?』と驚いた」と明かす。錦織監督は「脇役の重要性を理解している俳優。いつか主演作を作りたかった。念願がかなった」。

 ロケ地となった流域の市町では、石見神楽団をはじめ大勢の住民が撮影に参加。甲本は「郷土に根差して生きる人々の、明るく生き生きとした表情に感銘を受けた」と振り返る。かつて「故郷には何もない」と演劇を志して上京した錦織監督。「地方の豊かさに気付くと、東京の方が疲弊しているように思う。日本という国全体の『今』を考えるきっかけになれば」(西村文)

    ◇

 広島市中区の八丁座で12月1日午後0時50分からの上映後、錦織監督、甲本、戸田が登壇するトークがある。八丁座Tel082(546)1158。


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