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アスパラの栽培、茎を曲げたら作業効率アップ。母茎を若茎や通路から離す(2019年10月10日掲載)

2019/12/2 15:30
母茎の根元を曲げて栽培するアスパラガスの生育を確認する加藤理事

母茎の根元を曲げて栽培するアスパラガスの生育を確認する加藤理事

 三次市の農業者の間で、アスパラガスの「L字栽培」が広がりつつある。広島県立総合技術研究所農業技術センター(東広島市)が開発した栽培法で、ハウス栽培の作業効率アップや、農業者の負担軽減につながると農業者に好評だ。

 アスパラガスの夏から秋にかけての栽培は、まず「親」となる苗を大きく育てて母茎とし、そのそばから出てくる小さな若茎を収穫する方法が普及する。竹とタケノコの関係に似る。ただ、母茎からは「擬葉」と呼ばれる枝葉が茂り、若茎が隠れがち。収穫は、ハウスの通路部分にはみ出す擬葉をかき分け、腰をかがめて作業するため、時間がかかり、体への負担も大きかった。

 L字栽培は、母茎を育てる際、初期に専用のパイプをかぶせ、下部の茎を地面にはわせるようにしてL字に曲げる方法。擬葉が茂る母茎の位置を、若茎や通路の遠くに追いやる形で育てられる。収穫作業の効率化を目指し、同センターが2011年に開発した。

 昨年度からL字栽培を試験的に導入している三次市東河内町の農事組合法人「東河内の里」では今年、約250平方メートルのハウス9棟のうち3棟で活用する。加藤好隆理事(69)は「作業が以前と比べてはるかに楽になった」と説明する。同法人の組合員は44人で、半分以上は65歳以上と高齢化が進むだけに、作業を省力化する方法を探っていた。

 ただ、L字栽培は専用パイプなど資材費がハウス1棟当たり11万円かかる。加藤理事は「それでも削減できた業務量と、負担の軽減を考えれば十分見合う」と話す。来年度は、最大6棟に増やす方針だ。

 同センターによると、県内では同市甲奴町、東広島市八本松町の法人でもL字栽培を実施しているという。(八百村耕平)


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