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マツダ創立100年 独自性と若々しさ、脈々と 「車が大好きな少年少女がそのまま大人に、むちゃも失敗もする」
自動車メーカーのマツダが来年1月、創立100年を迎える。広島に軸足を置き続けるマツダは、原爆の惨禍を乗り越え、ロータリーエンジンの浮沈を味わった。経営再建のため、いち早く外資の傘下も経験した。そして今、走りを重視したユニークな車を出し続けている。激動の100年を振り返る。
「存続のために大切にするのは、人を第一に考えた独自性だ」。今年の東京モーターショーの会場で、丸本明社長は創立100年に向けて宣言した。独自性はマツダに息づく魂でもある。世界の自動車業界では「スモールメーカー」でも、個性を磨いて生き残ってきた。
100年前は瓶のコルク栓のメーカーだった。社名は東洋コルク工業。新分野を求めて苦闘する中で、1930年代に造り始めた三輪トラックが当たり、その後のモータリゼーションの波に乗った。
1960年代に世界で初めて実用化したロータリーエンジンは、小型で高出力なことから「夢のエンジン」と言われた。ところが石油危機で高い燃費が嫌われた。ロータリーに前のめりになっていた経営は急失速し、創業家の退陣、米フォード・モーターの資本参加につながった。バブル崩壊後の厳しい時代には、大規模なリストラもした。
リーマン・ショック後にフォード傘下から離れると、独自のエンジン技術が開花した。燃費のいい「スカイアクティブ」だ。今は欧州のプレミアムブランドと競おうとしている。
「社員は車が大好きな少年少女がそのまま大人になったような人ばかり。だから、むちゃも失敗もする」とある幹部は語った。
この風土は、業界の主流から外れることもいとわない。他社が電気自動車の開発に一丸となる中、エンジンの改善を優先させたり、縮小が相次ぐディーゼルエンジンに投資を続けたり。「逆張り」といわれる立ち位置も珍しくない。
少年少女が理想を追い求める姿はまぶしく、危うい。だが、日本経済を長年、覆ってきた閉塞(へいそく)感を打開するのは、こういった若々しさなのかもしれない。(漆原毅)
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