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「タミフル」10代OK 新治療薬も登場(2018年10月10日掲載)

2019/12/10 17:51

 インフルエンザの季節が近づいてきた。中国地方では、広島市の幼稚園と岡山市の小学校で既に学級閉鎖も出た。予防や治療のトレンドを押さえておきたい。今季から治療薬「タミフル」が、使用が制限されていた10代にも使えるようになったほか、1回飲むだけでいい錠剤が登場するなど薬の種類も増えている。

 ■今季の動向・ワクチン

 例年、気温が下がり、空気が乾燥する冬場に流行するインフルエンザ。ことしは9月中に全国の18都府県で学級閉鎖が発生しているものの、患者の増え方は昨季より鈍い。9月30日までの1週間に定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は1機関当たり0・16人で、流行入りの目安の1人を超えた都道府県はない。

 中国5県でみると、広島0・13人▽山口0・01人▽岡山0・04人▽島根0人▽鳥取0・03人―だった。しかし、広島県感染症・疾病管理センターは「急に寒くなるなどすると、患者が一気に増える可能性もある。手洗いの励行など、早めから予防に努めてほしい」と呼び掛けている。

 ■治療薬

 インフルエンザにかかると、38度以上の発熱や関節痛、鼻水などの症状が見られる。症状が出て48時間以内に薬を使うと、発熱期間が1〜2日短くなり、鼻や喉から出るウイルスの量も減る。今季は、代表的な治療薬タミフルが思春期の子どもに12季ぶりに使えるようになる。

 タミフルは、服用した中学生の転落死亡事故が相次いだのを受け、2007年に10代の使用が制限された。急に外に飛び出そうとしたり、意味の分からないことを言ったりするなどの異常行動も問題となった。しかし、厚労省の調査によると、インフルエンザにかかったときは、薬の種類や服用の有無にかかわらず、異常行動の可能性があるという。このため、制限が解除された。

 溝口院長は「保護者は、子どもの発熱から2日間くらいは注意して様子を見てほしい」と促す。厚労省はほかに、未成年者が自宅療養する場合の対策例として、全ての窓と玄関の施錠▽ベランダに面していない部屋で寝かせる―などを示している。

 新しい治療薬も登場した。「ゾフルーザ」はことし3月の発売で、これから本格的に出回る。従来のタミフルなどが1日2回、5日間使う必要があるのに対して、錠剤を1回飲むだけで効果が期待できる。手軽さから広がりを予想する声は強いが、錠剤が苦手な子どもには不向きだ。新薬のため、効果を見定めたいという医師もいる。

 治療薬は他にも、口から吸い込むリレンザなどがある。ただ、それぞれの治療薬を使っても入院率には差がなく、脳症を防ぐ効果は明らかになっていないという。薬を過信せず、無理せず安静にすることを心掛けたい。

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