地域ニュース

上関原発、当初の調査完了断念

2019/12/16
ボーリング調査に抗議し祝島(奥)から予定地の海に繰り出す原発反対派の漁船(右)と移動を呼び掛ける中電側の船(左)(11月29日)

ボーリング調査に抗議し祝島(奥)から予定地の海に繰り出す原発反対派の漁船(右)と移動を呼び掛ける中電側の船(左)(11月29日)

 中国電力は16日、山口県上関町に計画する上関原発の建設に伴う海上ボーリング調査を、当初予定の来年1月末までに完了することを断念したと明らかにした。予定地対岸の祝島から反対派漁師が連日抗議に繰り出し調査を始められないため。再開は来年度以降とするが、国が原発新設への態度を明らかにしない中、国内唯一の新規立地計画はさらに不透明さを増している。

 中電は当初、11月14日に調査開始を予定。だが、準備作業に着手した同8日以降、現場海域での漁船の抗議で作業が進まなかった。期間を延長しても初春は荒天で機材を確保できないため、準備作業の一時中断を決めた。県から受けたボーリング調査の許可はあらためて申請し直す方針だ。

 予定地の活断層の有無を調べるボーリング調査は、福島第1原発事故後に中断した埋め立て工事の再開前に必要。中電上関原発準備事務所の松岡良典広報部長は「安全が最優先。住民に協力してもらえるよう理解を求めていく」と話す。

 抗議を続ける上関原発を建てさせない祝島島民の会代表の清水敏保町議(64)は「われわれは漁業権の主張を貫くだけ。引き続き注視する」と話す。原発推進の立場の柏原重海町長は「中電の判断であり、特にコメントはない」と述べた。(堀晋也)

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧

  • 宮島口一帯に景観条例 廿日市市

     廿日市市は、JR宮島口駅一帯の景観を向上させるため、2020年春に二つの条例を施行する方針を固めた。建物の高さや外壁の色の統一を目指すほか、屋上看板を禁止。一部エリアでは窓にポスターを張ることなども...

  • 被服支廠全棟保存求める署名提出

     広島県が「2棟解体、1棟保存」の原案を示した広島市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」(南区)を巡り、3棟全ての保存を求める住民グループが16日、インターネットで集めた1万1907筆の署...

  • 終末期ケア共に学ぶ 初の学習会

     みとりの現場に携わる広島県内の看護師や作業療法士が、終末期の患者たちに寄り添うコミュニケーションの在り方について学ぶグループを発足させた。来年1月12日、広島市南区の市総合福祉センターで初の学習会を...

  • カープ選手、来季の抱負トーク

     広島東洋カープの選手たちを招いたトークショーが16日、広島市東区のホテルであった。総合建設コンサルタントの復建調査設計(東区)が地域貢献活動の一環で開催。東区の児童養護施設「広島修道院」の児童、生徒...

  • みかじめ料授受に罰則 条例成立

     暴力団が飲食店などに不当に金銭を求める「みかじめ料」について、要求した組員と支払った店側の双方を罰するための広島県暴力団排除条例の改正案が16日の県議会定例会で可決された。歓楽街での暴力団の資金源を...