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アシアナ航空機事故 機長の人為ミスが原因 国の調査報告書公表 視界不良なのに着陸やり直さず(2016年11月25日掲載)

2020/1/10 11:40

 国の運輸安全委員会は24日、広島空港(三原市)で昨年4月にアシアナ航空機が着陸に失敗し、28人が負傷した事故の調査報告書を公表した。視界不良時に高度が確認できない場合、着陸のやり直しを定めた航空法に基づく運航規則を機長が守らず、降下を続けた人為ミスが原因と結論付けた。

 報告書は、機体の高度を確認する空港の灯火を機長たちが目視し続けることができず、高度を下げ過ぎたと分析。空港の無線施設に衝突するなどの事故につながったとしている。運輸安全委は同日、訓練の再検討と乗務員への再教育をアシアナ航空に指導するよう韓国国土交通部に勧告した。

 事故は昨年4月14日に発生。航空法に基づく規則や同社の規定は、手動操縦を始める高度に降下後、一時的でも灯火などを見失えばすぐに着陸をやり直すよう定めている。しかし報告書によると、機長は国の定める手順よりも早く、午後8時4分ごろに自動操縦を手動操縦に切り替え、副操縦士が「滑走路が見えない」などと視界不良を3回訴えたのに着陸操作を続けた。

 8時5分ごろ、機長は自分も滑走路が見えなくなり上昇操作を実行。同機は、標準的な高度より少なくとも約30メートル低く飛行し、無線施設に衝突した。機体は滑走路手前で地面に当たり、滑走路からそれて草地に止まった。

 事故当時、滑走路東端付近の見通しは、雲や霧の影響で約1分間に約1300メートルから約350メートルへと急速に悪化していたという。

 報告書は、機長が規則を守らず降下を続けたことが原因とし、副操縦士も着陸のやり直しを主張すべきだったとしている。広島空港の消火救難態勢についても、事故後の空港消防職員による避難誘導が不十分だった可能性があるとした。

 事故を巡っては、広島県警が業務上過失傷害容疑の適用を視野に捜査を進めている。また、負傷者数について国土交通省広島空港事務所は当初27人としていたが、運輸安全委は病院に搬送されるなどした乗客の調査に基づき、28人とした。(清水大慈)

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