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部活指導をスポーツジムに委託 中学教員の負担減狙う 広島県府中町教委【動画】(2019年11月27日掲載)

2020/1/12 14:28
府中緑ケ丘中の体育館で筋力トレーニングの指導をするインストラクターの2人(手前)

府中緑ケ丘中の体育館で筋力トレーニングの指導をするインストラクターの2人(手前)

 スポーツの部活動指導で残業が増える傾向にある中学校教員の働き方改革を進めるため、広島県府中町教委が全国でスポーツジムを運営するルネサンス(東京)に指導の一部を委託する取り組みを始めた。地域の人材や学生を指導員として迎えるケースはあるが、専門的なノウハウを持つ企業との連携は中国地方でも珍しい。

 町教委は同社と約50万円で来年3月末までの委託契約を締結。6月以降、夏休み期間を除いて月1回、町内2校にインストラクター2人の派遣を受けている。

 インストラクターは放課後、各校の体育館で運動部員を集めて約1時間、疲労回復やけが予防の体幹トレーニングや筋力トレーニングを合同で指導している。夏休み期間中は、教員対象に効果的な栄養の取り方や休養について講義する研修会も開いた。

 専門的な指導で生徒の自主性を促し、教員の放課後の時間確保につなげる。町教委は、効率的な練習メニュー作りなどで教員の意識改革にも期待を寄せる。

 町教委によると、2018年度の中学校教員の残業時間は月平均64・5時間に上った。繁忙期には90時間を超えた。部活動の終了後に事務作業をする教員が目立つことから、業務改善の一環として民間との連携を計画した。

 町教委は今年3月、国のガイドラインなどを踏まえて部活動の方針を策定した。だが、土日を含む週2日以上の休日確保や平日の活動を2時間程度に抑えるなどの基準に対し、現場には戸惑いもあるという。部活動を人間形成の場として重要視する教員の思いや、地域、保護者からの期待があるからだ。

 土井賢二・学校教育課長は「教員がモチベーションを保ちながら休息の必要性をあらためて考え、地域や保護者にも教員の働き方改革の認識が広がるきっかけにしたい」と説明する。(鴻池尚)

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