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伊方原発3号機、一転運転認める 広島高裁、差し止め取り消す決定 噴火リスク「小さい」 (2018年09月26日掲載)

2020/1/17 13:41

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた昨年12月の広島高裁の仮処分決定を不服として四国電が申し立てた異議審で、同高裁の三木昌之裁判長は25日、仮処分を取り消す決定を出した。昨年12月の仮処分決定は、伊方原発から約130キロ離れた阿蘇山(熊本県)の噴火リスクを理由に9月30日までの期限付きで運転を差し止めたが、「火砕流が到達する可能性は十分小さい」などと判断した。四国電は10月27日に再稼働させる方針。

 阿蘇山について三木裁判長は「約9万年前と同規模の噴火が発生した場合は壊滅的被害が発生する」としながらも「発生頻度は著しく小さい」と指摘。国が破局的噴火などを想定した具体的な対策をしておらず「国民の大多数がそれを問題にしていない」とした上で、「発生の可能性が相応の根拠をもって示されない限り、原発の安全確保の上で自然災害として想定しなくても安全性に欠けるところはない」との社会通念が存在するとした。

 その上で「破局的噴火が原発の運転期間中に発生する可能性が示されているとは認められず、伊方原発に火砕流が到達する可能性は十分小さい」と判断。新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は「合理的」とした。

 運転差し止めを求める仮処分は、住民側が2016年3月に広島地裁へ申し立て、地裁が17年3月に却下。住民側が決定を不服として即時抗告した後、昨年12月に広島高裁が差し止めを命じる決定を出し、四国電が異議を申し立てていた。その後の異議審は別の裁判長の下で審理が進められた。

 今回の高裁決定を受け、住民側は最高裁への抗告をしない考えを表明。この日の決定が確定する見通しとなった。四国電の佐伯勇人社長は「当社の科学的な主張立証が認められたと考えている。引き続き伊方原発の安全対策に万全を期す」とのコメントを発表した。

 伊方原発を巡っては運転の差し止めを求める訴訟が広島地裁で係争中。10月1日以降の運転差し止めを求める新たな仮処分も同地裁に申し立てられており、近く決定が出る見通しだ。山口地裁岩国支部、高松高裁、大分地裁でも同様の仮処分が係争中で、28日には大分地裁が決定を出す。(小笠原芳)

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