地域ニュース

バス停車場を憩いの空間に 広島市中心部で社会実験計画

2020/1/24
バスベイにウッドデッキを設け、歩行空間を広げる社会実験が計画されている相生通り(広島市中区)

バスベイにウッドデッキを設け、歩行空間を広げる社会実験が計画されている相生通り(広島市中区)

 広島市中区の紙屋町・八丁堀地区を東西に貫く幹線道路「相生通り」で3月1〜29日の約1カ月、バスの停車スペース(バスベイ)を憩いの空間として利用する社会実験が計画されていることが23日、分かった。市中心部の商店街組合や行政が連携し、人の回遊性を増やせるかを検証する。都心に人が集まる新たなスポットとなれば、民間主導で地域の価値を高める「エリアマネジメント」の好事例となりそうだ。

 実行委員会によると、実験場所は東急ハンズ広島店の南側歩道にある「八丁堀」バス停付近で、切り込んだバスベイは延長約50メートル。ウッドデッキで埋め、飲食店舗やテラス席などを設ける。歩行者に休憩してもらったり、昼夜で店舗を変えたりして人が集まる空間を提供する。

 バスはウッドデッキ横に停車し、客が乗り降りする。バスベイがなくなることによる渋滞の有無▽歩行者や沿道ビルオーナーの意見▽街を訪れる人の動線の変化―などを調べるという。車道が狭くなることでマイカー利用が抑制され、歩行者優先につながるかどうかも検証する。

 相生通りは路面電車やマイカー、バス、タクシーなどの往来が多く、南側に商業施設、北側に官公庁が集積する。バスベイの活用で道路で隔てられたエリアの一体感を図る狙いもある。

 実行委の中核は、市中央部商店街振興組合連合会(中振連)や周辺企業、広島県、市でつくる「紙屋町・八丁堀エリアマネジメント実践勉強会」。2019年から都心再生を議論する会合を重ねてきた。前年の18年に紙屋町・八丁堀地区がJR広島駅周辺と並んで国の都市再生緊急整備地域に指定された。民間による再開発の機運を盛り上げるため、にぎわい創出の仕掛けを探ろうと実験を企画した。

 実行委員長の若狭利康・中振連専務理事は「車中心から歩行者が優先される街へ。新しい都心のビジョンを地域で共有するきっかけにしたい」と話している。(加納亜弥)


この記事の写真

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

 あなたにおすすめの記事

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

同じ日のニュースの記事
一覧

  • 新型肺炎で観光地ぴりぴり 中国地方マスク接客拡大

     中国で春節(旧正月)の大型連休が始まった24日、中国地方でも新型コロナウイルスによる肺炎への警戒感が強まった。中国人をはじめ、多くの外国人客を迎える観光地や商業施設では、従業員がマスクを着用するなど...

  • 国交省、新計画を許可 「二葉山」増額の広島高速

     広島高速5号二葉山トンネル(広島市東区)の事業費が大幅に膨らんだ問題で、国土交通省は事業費増を盛り込んだ新たな整備計画を23日付で許可した。工事契約の不備などを受け、5号の事業費は310億円増の12...

  • 広島の市町、細る人口 地方創生5年、効果は不十分

     広島県内の自治体が、東京一極集中などに伴う人口減少の流れにあらがえずにいる。県の推計人口は4月にも、37年ぶりに280万人台を下回る見通し。国の地方創生の旗振りで進めた人口減少対策は3月末で1期目の...

  • ウサギにいたずらか 竹原・大久野島で複数確認

     「ウサギの島」として知名度が高まっている竹原市忠海町の大久野島で、複数のウサギに、背中などへマヨネーズのようなものがかけられる被害が出ていることが24日、分かった。島を所管する環境省は悪質ないたずら...

  • ヒバゴン50年アニメでPR 庄原・西城町観光協が制作

     庄原市西城町のNPO法人西城町観光協会は、謎の類人猿「ヒバゴン」の発見から今年で50年になるのを記念したアニメーション動画を制作した。マスコットキャラクターのヒバゴンが、町内の観光スポットを巡ったり...