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【鈴木信弘県警本部長の冒頭発言】

2020/2/15 0:35

 はじめに、2017年に広島中央署で証拠品として保管していた多額の現金が盗難被害に遭ったことについて、あってはならないことであり、県民のみなさまの広島県警への信頼を著しく損なった。被害を認知した後、総力を挙げて捜査をした結果、男性警部補による犯行と特定し、本日、広島地検に送致したとともに、関係職員の処分を実施した。警察署において証拠品の多額の現金を盗まれたこと、また事件が警察職員の犯行だったことを申し訳なく思う。改めて深くおわび申し上げる。

 事件の説明を申し上げる。証拠品だった現金8572万円が盗まれた盗難事件は、被疑者を元男性警部補=当時(36)=と特定し、本日、窃盗容疑などで広島地検に送致した。被疑者は17年9月に死亡しており、被疑者死亡での送致となる。捜査状況については刑事部長が説明する。

 警察署で証拠品の多額の現金が窃取されるというあってはならない重大事案について、被疑者は現職の警察官と特定するに至り、まさに警察官にあるまじき行為と深刻に受け止めている。早期検挙に向けて県警を挙げて捜査してきたが、真相究明に長期間を要したのも誠に遺憾。また捜査の過程において、当該職員には過度なギャンブルによる多額の借財があることが明らかになった。問題の兆候を組織的に把握できなかったことも遺憾に堪えない。すでに再発防止策として証拠品管理の厳格化にする諸対策を講じてきたが、今後とも対策の実効が上がるよう取り組むとともに、職員の心情を的確に把握するきめ細かな指導や支援を組織的にして、被疑事案の未然防止を図る。

 次に関係職員の処分について。昨年4月に本件証拠品の管理が不適切であったとして、同署署長ほか、関係職員を処分した。あらためて実施する。今回の処分は結果の重大性を踏まえ、同署署長、犯行当時の副署長、刑事官、生活安全課長をそれぞれ口頭厳重注意、(犯行当時の副署長の前任者に当たる)当時の同署副署長を本部長注意とした。

 次に再発防止策について。盗難被害については、多額の現金などの証拠品の保存方法に改善の余地があったと考えている。これを踏まえ、証拠品のうち多額の現金など警察署での保管が困難なものに関しては新たに整備した県警本部の保管庫での保管を委託する。また警察署に設置している特殊な証拠品を保管する保管庫について、容量が不足しているものを大型化するとともに、保管庫の鍵は特定の幹部が管理するなど、管理を厳格化する諸対策を講じた。セキュリティー対策として、施設の出入りや施設の中を撮影できる防犯カメラを新たに追加、または整備した。今後とも諸対策の実効が上がるように取り組む。

 当該職員に過度な借財があったことを重く受け止め、身上を的確に把握したきめ細かい指導支援を組織的に実施するなど、職員への指導監督を徹底し再発防止を図る。ギャンブルや借財の実態などの身上の実効ある把握をすべく、その徹底を全所属に通達する。

 盗難被害の回復について。盗難被害にあった詐欺事件の被告人について、詐欺事件を前提犯罪とする組織的犯罪処罰法違反事件で逮捕・起訴され、現在公判中で、3月4日に刑事判決が言い渡される予定。詐欺事件被害者の被害回復を早期かつ確実に実現するため、特段の対処が必要と判断し、任意団体を設置して現職職員、OB、その他関係団体の有志から被害相当額を集めた。仮に、追徴判決が出されて確定した場合には犯罪被害財産として追徴を命じられた金額を、8572万円を上限として、任意団体が被告人にかわり弁済することを内容とする合意書を19年9月26日に締結している。任意団体が弁済することにより被害回復給付金支給法に基づき、検察官の手続きにより、詐欺事件被害者に対して、追徴金を原資として被害回復給付金が支給されることになる。確定判決の内容によって、さまざまな対応がありえ、現時点確定的に対応が決まっているものではないが、被害者の被害回復に支障がないように進める。

 あらためて多額の現金が窃盗被害にあったこと、またその被疑者が県警職員であったことについて、県民のみなさまに深くおわび申し上げる。引き続き的確な身上把握の下、職員に対する指導監督を徹底し、被疑事案の絶無を図るとともに、職員が士気高く職務にまい進して県民の安心安全に尽力することで、県警の信頼を回復し、県民の期待に応える組織づくりに取り組んで参る。

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