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山口県内の首長、全て自民党員 入党相次ぐ「保守王国」 首長「仕事進めやすい」/野党「多様さ反映せず(2018年12月26日掲載)

2020/2/19 14:35
自民党山口県連主催の安倍首相を囲む会に出席した前列左から防府市の池田市長、山口市の渡辺純忠市長、宇部市の久保田市長たち(8月11日、山口市)

自民党山口県連主催の安倍首相を囲む会に出席した前列左から防府市の池田市長、山口市の渡辺純忠市長、宇部市の久保田市長たち(8月11日、山口市)

 衆参全議席を自民が独占する山口県で知事と19市町の首長全員が自民党員で占められることになった。ただ1人、政党に所属していない平生町長が今月引退。自民党員の新人が無投票当選で就任したためだ。安倍晋三首相のお膝元で全国屈指の「保守王国」だけに首長からは「自民党でないと仕事がしにくい」との声も。一方、野党は「多様な県民の考えが反映されない」と危機感を抱く。

 前平生町長の山田健一氏は社会党参院議員などを経て1998年初当選。5期20年務めた。自民へ入党の誘いはあったが「首長は町民党の立場であるべきだ」との考えから断った。11日に就任した浅本邦裕町長は立候補表明前の7月に入党。「自民と政策が合うし、やはり山口県では強い。周囲の首長も党員で町政を進めやすい」と言う。

 知事や首長が全員自民党員であることに関し党本部は「党籍の有無は個人情報」と明かさないが、党県連は「全国でも例がないのでは」とする。県連の友田有幹事長は「県議会の柳居俊学議長と一緒に、首長に入党を勧めた」と説明。萩市の藤道健二市長、山陽小野田市の藤田剛二市長、阿武町の花田憲彦町長は11月までにそれぞれ入党した。藤道市長は「自民党は政策的に共鳴できる」と語る。

 県内ではここ数年、首長の自民党への入党が相次いだ。村岡嗣政知事は昨年7月に入党。村岡氏の前の知事4人も党籍があった。2013年に同党の推薦候補を破り再選した宇部市の久保田后子市長は3選を目指した昨年7月の市長選前に入党した。

 昨年11月には、民主党の平岡秀夫元法相の秘書だった柳井市の井原健太郎市長が「県議会の中心である自民党とのつながりを太くしたい」と入党。ことし6月に就任した防府市の池田豊市長は市長選前の1月に入った。県連幹部は「国や県のパイプも使って仕事を進めたければ与党への入党は当たり前だ」と述べた。

 こうした動きに対し昨年3月の市長選で落選するまで6期23年、萩市長を務めた野村興児氏は「自分はどこの政党にも属すつもりはなかった。時代の変化を感じる」と驚きを隠さない。

 野党は懸念を強める。立憲民主党県連顧問の平岡元法相は「安倍政権でみられるように従う者は重用する体質が県内政治にも及ぶ」と指摘。共産党県委員会の佐藤文明委員長は「入党を勧める方も勧める方だが、入る方も入る方だ。まさに前知事の発言にあった『安倍首相の足下(そっか)の県』だ」とし、国と対等でない状況があると批判する。

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