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時効廃止 遺族ら歓迎の声 弁護士、冤罪への懸念も(2010年04月28日掲載)
2020/3/2 20:07
27日成立した改正刑事訴訟法で殺人など凶悪事件の公訴時効が廃止された。広島県警によると、県内では同日現在、対象となる未解決事件(捜査本部設置)は9件に上る。事件解決を願う被害者遺族からは歓迎の声が上がる一方、容疑者を弁護する弁護士からは「冤罪(えんざい)が生じやすくなる」との懸念が出ている。
「遺族の悲しみや苦しみは永遠に続く。犯人の逃げ得が許されなくなったことに感謝したい」。事件から約5年6カ月。廿日市市上平良の自宅で、高校2年の長女北口聡美さん=当時(17)=を殺害された父忠さん(52)は改正法の成立を喜んだ。
昨年から、時効撤廃を訴えてきた遺族会「宙(そら)の会」に加わり、署名活動に参加してきた。ただ、最高刑が無期懲役以下の傷害致死などが時効延長にとどまった点について「大事な家族を奪われることは一緒。線引きをしないでほしかった」と残念がる。
加えて広島県内では、1996年から2007年までに発生した強盗殺人や殺人などの8件が今後、永続的に捜査されることになる。
県警のある捜査員は「仮に解決に長い年月がかかっても、別の事件のDNA鑑定などをきっかけに、犯人逮捕につながる可能性が増す」と話す。ある検察官も「科学捜査が進化し、押収した資料から犯人の証拠が得られやすくなる」とし、証拠のより厳格な保存の必要性を強調する。
一方で、広島弁護士会所属の今枝仁弁護士は「時間の経過とともに証拠は劣化し、関係者の記憶も薄れる。冤罪が生じやすくなる恐れがある」と指摘。取り調べの可視化など冤罪防止に向けた取り組みも欠かせないとしている。
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