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極刑望む父 苛烈な心情 廿日市女子高生殺害から14年「偽りない真実話して」(2018年10月06日掲載)

2020/3/2 20:07
忠さんが更新を続けるブログの画面

忠さんが更新を続けるブログの画面

 2004年10月に広島県廿日市市上平良の廿日市高2年北口聡美さん=当時(17)=が自宅で刺殺された事件は5日で発生から14年となった。今年4月に宇部市東岐波、無職鹿嶋学被告(35)が逮捕されてから初めて迎える命日。父忠さん(61)が中国新聞の取材に応じ、鹿嶋被告に極刑を望む思いと真実を知りたいという願いを打ち明けた。

 事件後に情報提供を求めるチラシ配りなどを重ね、真相の解明に動き続けた忠さん。「カレンダーから消えてほしい」と言うあの日から13年半が過ぎての容疑者逮捕にも「娘に会えない現実は変わらない」と複雑な気持ちは消えないままだ。生きていれば聡美さんは31歳。「戻ってきてと願うのは無理な話。私の命が尽きた時に会えればいいな」と、来世での再会を祈るしかない苦しい胸の内をつぶやく。

 5月、広島地検に殺人や女性暴行致死などの罪で起訴された鹿嶋被告は現在、広島拘置所(広島市中区)に収容され、地検と鹿嶋被告の弁護人、広島地裁の3者で裁判員裁判に向けた準備が進む。忠さんは「望むのは死刑だけ」と苛烈な心情を吐露。「顔など見たくないし、声も聞きたくない」と思う一方で、法廷では面と向かっての意見陳述を希望する。「うそ偽りない真実を話してほしい」「娘を返してくれないなら、自分の命を差し出せと言いたい」。さまざまな考えが交錯する日々を送る。

 事件の風化を危惧して05年12月に始めたブログは現在も更新を続ける。最初のページで聡美さんへの思いを紹介。毎日の執筆は日常生活に加え、墓参りに訪れる聡美さんの友人への感謝や西日本豪雨など相次ぐ災害で身近な人を失った人たちへの思いもつづる。

 「眠っているように見えるのに、揺り動かしても目覚めない。絶対に忘れられない経験を誰にもしてほしくない」と忠さん。「娘を守れんかった父親」と自らを表現する一方で、「裁判という新たな戦いでは負けないように頑張る」と決意を語る。(森戸新士) #廿日市女子高生刺殺事件

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