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【解説】企業主導型 保育の質の確保問われる

2020/3/17 23:00

 不適切行為が判明した保育園は、国が待機児童対策の目玉として導入した企業主導型保育事業の対象だった。待機児童解消に向け、国などは同事業をはじめ、さまざまな対策を講じる一方、指導の目が届きにくくなったとの指摘がある。受け皿整備とともに保育の質の維持向上策が問われる。

 企業主導型保育園は企業が従業員向けに設け、地域の子どもも受け入れる。2019年度は全国に3810施設。認可外ながら認可並みの助成を受けられるため急増し、制度が始まった16年度の4倍超になった。広島県内には79施設ある。

 地域に貢献している企業主導型保育園がある一方、各地で助成金の不正受給や閉鎖も相次ぐ。背景には開設の審査や指導・監査の緩さが指摘されている。それらは主に児童育成協会が担うが、東京に拠点を置く協会が地方の施設をきめ細かくチェックするには限界がある。

 今回の事態は、受け皿整備を急ぐ待機児童対策のひずみが引き起こしたと言える。幼児教育・保育の無償化が始まり、保護者のニーズはさらに高まる。再発を防ぐには、保育士不足の解消や、職員、保育士への研修の増加など総合的な対策で保育環境を改善する必要がある。(和多正憲)

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