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中世の出雲遷宮 大量文書発見

2020/3/17
新たに発見した中世文書を説明する研究グループ員

新たに発見した中世文書を説明する研究グループ員

 出雲市にある出雲大社の祭祀(さいし)をかつて担った出雲国造北島家の文書を調査する研究グループが17日、中世の出雲大社の遷宮の詳細などを示す178通の新たな文書を発見したと発表した。代表の国士舘大藤森馨教授(国史学)は「近年珍しい大変な量の中世文書。国の重要文化財(重文)となる可能性が極めて高い」としている。

 新文書は同家の蔵で確認し、原本84通、控え49通、写本45通。「杵築大社入目算用(いりめさんよう)日記案」は、1550年の造営遷宮の際、戦国大名・尼子氏の家臣が収支をまとめた決算書の控え。造営費として馬160頭分のたたら製鉄の鉄を運ばせたとあり、尼子氏の勢力などがうかがえるという。

 また「鰐淵寺豪円勘文(がくえんじごうえんかんもん)」は、1580年の造営遷宮を前に、同寺の僧侶が棟上げと遷宮の日程を決めて、準備の担当者に伝えた報告書の原本。同寺が出雲大社の儀式や祭礼に深く関わったことが分かり、神仏習合の一端を表している。

 北島家の文書を巡っては1956年の調査で、近世文書を含む306通が国重文に指定された。同グループは同家の意向を受けて2018年に本格調査を始めた。新文書の一部は4月24日〜5月18日、島根県立古代出雲歴史博物館(同市)で公開する。(三宅瞳)

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