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広島の大学、就活支援に力 資料取り寄せ/ウェブ面接指導

2020/3/30
企業のパンフレットが並ぶ県立広島大の講義室(広島市南区)

企業のパンフレットが並ぶ県立広島大の講義室(広島市南区)

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2021年春の新卒採用に向けた企業説明会の中止が相次ぐ中、広島県内の各大学が学生の就職活動の支援に力を入れている。企業情報を独自に集めたり、ウェブ面接をサポートしたり。異例のスタートを切った就職活動に、学生はもちろん、大学側も危機感を募らせる。

 県立広島大広島キャンパス(広島市南区)の講義室に、企業案内のパンフレットがずらりと並ぶ。3年橋本彩音梨(さおり)さん(21)=西区=は「説明会の中止や変更が相次ぎ、不安しかない。大学が助けてくれるのはありがたい」と手に取った。

 同大は、2月末に80社を招いて主催する予定だった業界研究会を中止した。企業側と接する場を失った学生を支えるため、参加予定のうち約60社のパンフレットを取り寄せた。インターネットでの採用活動が広がる中、ウェブ面接の注意点も学生に電子メールで配信。面接官との目線を意識したパソコンの置き方など、きめ細かく助言する。

 広島経済大(安佐南区)や福山大(福山市)は、ウェブ面接を受ける学生に大学構内の部屋を貸す試みを始めた。安田女子大(安佐南区)は県内外の160社から採用方法や日程を聞き取り、学内専用サイトに掲載。電話による就活相談も積極的に取り組む。

 感染拡大による企業の業績悪化に伴い、各地で今春卒業予定の学生たちの就職にも影響が出始めている。厚生労働省によると、全国での内定の取り消しは27日時点で32人。県内では確認されていないという。

 人手不足を背景に、学生に有利な「売り手市場」がしばらく続くとの見方もあるが、広島経済大キャリアセンターの梶山健治センター長は「景気減速の先行きが見えない。08年のリーマン・ショックの時のような就職難にならなければいいが」と懸念する。

 広島修道大(安佐南区)は、企業から内定取り消しの連絡があれば、まず大学に相談するよう学生に指示した。同大キャリアセンターの岡原重則事務部長は「学生が人生の選択肢を失う可能性もある。さまざまな事態を想定して対応したい」と気を引き締める。(田中美千子、藤田龍治) 

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