地域ニュース
旅館従業員を農園へ 宮島で営業日減/安佐南区で人手不足
2020/4/19 23:33
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ルンビニ農園(広島市安佐南区)は、営業日を減らしている旅館業「錦水館」(廿日市市宮島町)の従業員の一時雇用を始めた。地元の住民も空き家を提供。助け合って苦境を乗り越えようとしている。
小松菜を生産する同農園の今田典彦社長(40)が、錦水館が運営するホテル宮島別荘の料理長から「臨時休館で小松菜の発注を見合わせる」との連絡を受けたのがきっかけ。農園が繁忙期に入っているのに加え、今春に栽培面積を広げて人手不足になっていたこともあり、錦水館の従業員の受け入れを申し出た。
農園での勤務を希望したのは、これまでに4人。そのうち、住み込みを希望する50代の女性2人のため、今田社長が農園近くの空き家を探した。相談を受けた岡下潤子さん(79)が生家を貸し、2人の家賃は農園が負担する。
「原爆が投下されたとき、被爆した人たちが身を寄せていたこともある家。困っている人の役に立てるならうれしい」と岡下さん。錦水館の寮から引っ越した篠原しのぶさん(52)は「仕事も住む所も提供してもらえて感謝している。地域の人たちとも仲良くなりたい」と話す。
業務は、小松菜の収穫や選別、草刈りなど。雇用期間は、最長で農園の繁忙期が終わる11月末までを予定している。
宮島別荘の調理場で勤務していた河戸宏之さん(37)は「ルンビニ農園から募集があって助かった。食材の生産現場を体験でき、本業に復帰したとき、プラスになるはず」と前向きに捉える。今田さんは「人が足りない農園は他にもあるはず。マッチングを図ることが大切だ」と話している。(二井理江)
関連記事「観光施設、来月17日まで閉館 新型コロナ、廿日市で初の感染者」
笠岡市長選は19日投開票され、無所属現職の小林嘉文氏(59)=自民党、公明党推薦=が、無所属新人で元市議の大本益之氏(52)と、無所属新人で翻訳通訳業の小見山史子氏(63)を破り、再選した。 小林氏...
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ルンビニ農園(広島市安佐南区)は、営業日を減らしている旅館業「錦水館」(廿日市市宮島町)の従業員の一時雇用を始めた。地元の住民も空き家を提供。助け合って苦境を乗...
福山市は本年度、江戸後期の儒学者菅茶山(かんちゃざん)が同市神辺町に開いた廉塾(れんじゅく)や関係施設の保存活用に向け、本格的な改修に着手する。厳島(廿日市市)と並ぶ、広島県内に二つしかない国の特別...
本川小(広島市中区)の平和資料館に、当時の本川国民学校で被爆し唯一生き残った児童だった居森(旧姓筒井)清子さん(2016年に82歳で死去)の体験を伝えるパネルが加わった。同校が原爆資料館(中区)の協...
新型コロナウイルスの感染者が呉市内で初めて確認されて一夜明けた19日、市は対策本部会議を開いて今後の対応策などを話し合い、事業所の消毒費用の助成制度を設ける方針を固めた。新原芳明市長は「慌てず、外出...