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透明マスク、口元見て会話 広島の団体、試作に励む

2020/4/29
透明マスクを着けた広島県聴覚障害者センターのスタッフ

透明マスクを着けた広島県聴覚障害者センターのスタッフ

 マスクといっても、色は「透明」―。広島県ろうあ連盟(広島市南区)の会員たちが、プラスチックなどの透明な素材を使ったマスクの試作に励んでいる。新型コロナウイルスの感染が広がる中、不織布や布の製品は相手の口の動きや表情を隠し、コミュニケーションの「壁」になるからだ。口元が見える透明マスクは、全国でも福祉関係者らの間でじわりと広がる。

 県ろうあ連盟の会員の聴覚障害者や手話通訳者約10人が手作りしている。障害がある広島市内の女性はクリアファイルを利用して試作。顎にかかっても痛くないよう、マスクの下には布を取り付ける工夫をした。

 聴覚障害のある人は、手話を使える人でも、相手の言いたいことを読み取るのに、口の動きや表情を参考にしていることが多い。特に病院での診察時など、より正確な情報のやりとりが必要なときは、マスクが意思疎通の妨げになる。

 この透明マスク、まだ使用中に曇ってしまったり、長時間着けると息苦しくなったりと課題もある。自身も聴覚障害がある大西章雄事務局長(73)は「口元が見えると安心。改良の余地はあるが、必要に応じて役立ててほしい」と望む。連盟はゴールデンウイーク開けまでに30個をそろえる予定。希望者は1個200円(送料込み)で購入できる。連盟事務局Tel082(252)0303。(林淳一郎) 


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  • クリアファイルなどで試作した透明マスク

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