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渋沢栄一と井原、つながり知って 市教委がパンフ全戸配布

2020/5/19
渋沢栄一が揮毫した扁額が掛かる興譲館高の校門(井原市西江原町)

渋沢栄一が揮毫した扁額が掛かる興譲館高の校門(井原市西江原町)

 井原市教委は、日本の資本主義の父とされる実業家渋沢栄一(1840〜1931年)と同市のつながりを解説するパンフレットを作製した。渋沢を主人公とする2021年のNHK大河ドラマを追い風に、郷校の興譲館(現興譲館高)初代館長阪谷朗廬(さかたにろうろ=1822〜81年)との親交を、まずは市民に知ってもらおうと企画。市内全戸に配布した。

 A3判二つ折り、カラー刷りの「渋沢栄一と井原」。表紙には「令和3年大河ドラマ『青天を衝(つ)け』放映決定!」の文字や、渋沢が1912年に校名を揮毫(きごう)した興譲館の校門の扁額(へんがく)、渋沢の顔写真をあしらっている。

 地域との関係では、渋沢が、仕えていた一橋家の領地がある備中国に1865年、農兵の募集に訪れ、漢学者の阪谷と知り合ったのを機に、領内から約200人の志願者が集った逸話を紹介。興譲館の校門や講堂のほか、渋沢が訪れたとされる一橋領陣屋跡に残る三つ葉葵(あおい)の家紋入り瓦、笠岡市に立つ農兵の記念碑など、ゆかりの場所や品も写真、絵図を交えて示している。

 さらに、大蔵大臣などを務めた阪谷の四男芳郎と渋沢の娘の結婚や、渋沢が井原市出身の実業家馬越恭平を大日本麦酒(現在のサッポロビールとアサヒビール)の社長に推したことにも触れる。

 市は昨年11月、地元の観光、商工団体などとPR活動実行委員会を設立した。パンフレットはその記念講演会の資料を基に2万部を作製。市広報誌に折り込んだほか、公民館や小中高校に配った。

 また、渋沢が24年度に新1万円札の肖像画になるため、長期的なPR効果にも期待する。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い延期になったものの、市教委は今春、渋沢を題材にした歴史講座も開く予定だった。

 市教委文化課の高田知樹課長は「パンフレットで市民に理解を深めてもらい、コロナ収束後、観光PRにもつなげたい」と意気込んでいる。(高木潤) 


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  • 渋沢栄一と井原のつながりを解説した井原市教委のパンフレット

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