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障害者の働く場、コロナで打撃 「例のない苦境」支援訴え

2020/5/23
リバティーはつかいちで研磨用布の加工作業をする障害者。新型コロナウイルスの感染拡大で仕事が減っている

リバティーはつかいちで研磨用布の加工作業をする障害者。新型コロナウイルスの感染拡大で仕事が減っている

 新型コロナウイルスの感染拡大が、県内の障害者の働く場にも影響を及ぼしている。企業の下請けの部品組み立てなどの仕事が激減しているほか、パンやクッキーの販売もイベント中止などで打撃を受ける。「過去に例のない苦境」。関係者は、障害者の就労を広げるための支援を訴えている。

 廿日市市の商業施設内にある就労継続支援B型事業所の「リバティーはつかいち」。通常は障害者13人が働くが、今月から3人程度に減らしている。これまで自動車部品会社から、段ボール加工や樹脂部品をはめ込む仕事を請け負っていたがほぼなくなった。今月の売り上げは前年同月より9割減る見通しという。

 「これほど仕事がないのは初めて。障害者の中には、毎日のリズムが変わると不安感が増す人もいる。軽作業の仕事があればぜひ請け負わせてほしい」と管理責任者の岡本淳さん(59)は訴える。

 広島市内で就労継続支援B型事業所を2施設運営するアイオライト(安佐北区)でも4月20日以降、自動車や携帯電話の部品関連の受注が減り、現在ほぼゼロの状態だ。石田雅也社長(41)は「受注に頼る考えを変え、何とか現状を切り抜けなければ」と、オリジナル缶バッジの製造販売や農業分野への参入を試みる。

 障害者が働く、就労継続支援事業所に国から支払われる報酬は、利用者の平均工賃や定員数などを基に算定される。このため企業からの仕事の減少は、障害者の給料に直結し、事業所の存続にも影響しかねない。

 外出自粛による影響も大きい。クッキーなどを製造するピクトハウス(廿日市市)は、4月の売り上げは3割減、5月はさらに減る見通し。委託販売先の休業が続き、現在はJA産直ふれあい市場(同市地御前)など2カ所だけで販売する。管理責任者の千頭(ちかみ)和彦さん(42)は「障害者の働く場を守りたい。ぜひ商品を手に取っていただきたい」と話している。(東海右佐衛門直柄、山成耕太) 

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