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公共交通585億円超減収 中国地方のコロナ影響、呉高専教授ら試算

2020/5/28 23:00
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う公共交通の減収額の試算について説明する神田教授

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う公共交通の減収額の試算について説明する神田教授

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中国地方の公共交通機関の減収額が最低でも年間585億円に上るとの試算を、一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議(京都市)に所属する、呉高専と広島大、山口大の教授たち3人がまとめた。県別では広島が最も影響が大きい。交通サービスの維持のため、自治体による経済支援などの重要性を指摘している。

 鉄道やバスなど交通事業者の2017年度の運賃収入実績と、国などが公表した今年3〜5月の減収率に基づいて算出した。中国5県では、6月から交通需要が回復するとの想定でも減収額は585億円に上る。影響が年末まで続き、来年1月から需要が回復すると想定した場合では、その倍以上の1354億円の減収になるとみる。

 県別の減収見込み額は、広島が282億〜654億円で最も大きい。次いで、岡山が121億〜279億円▽山口が87億〜202億円▽島根が57億〜131億円▽鳥取が38億〜88億円―となっている。広島では、タクシーは少なくとも業界全体で100億〜120億円、鉄道が80億〜100億円、バスが80億〜90億円収入が減るとみる。業種別の影響額は、5県ともタクシー、鉄道、バスの順で大きい。

 同会議は4月末に全国の公共交通機関の減収額が最低でも3兆5千億円に上るとの試算を発表している。

 広島大大学院の藤原章正教授(土木計画学)、山口大大学院の鈴木春菜准教授(地域交通計画学)と試算をまとめた、同会議幹事長で呉高専の神田佑亮教授(交通システム工学)は「新型コロナの感染が広がった影響で、公共交通の存続が危機的な状況に陥る地域も出てくると思う。自治体と交通事業者が話し合った上で、行政は有効な支援策を早急に打ち出すべきだ」と指摘している。(浜村満大) 

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