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竹田のホタル、復活乱舞 福山・神辺の狭間川、保護活動実る

2020/6/3
狭間川で乱舞するゲンジボタル(2日午後8時15分から47分まで撮影した写真50枚を合成)

狭間川で乱舞するゲンジボタル(2日午後8時15分から47分まで撮影した写真50枚を合成)

 広島県の天然記念物「竹田のゲンジボタル」が今季、福山市神辺町の狭間(はざま)川に戻ってきた。2018年の西日本豪雨で幼虫を守るビオトープが被災。昨シーズンは数匹が飛ぶ程度で、復活が危ぶまれていた。江戸期の儒学者菅茶山がまとめた地誌「福山志料」にも出てくる乱舞の復活に、長年保護する地元の住民グループも胸をなで下ろしている。

 2日午後8時ごろ、川沿いの30メートルほどの一帯でホタルが点滅を始めた。次第に草地から光の粒が漂い、川面を照らした。ピークで約50匹が舞い、1時間ほどで消えた。例年通りなら今月15日ごろまで飛び交う。

 竹田のゲンジボタルは1958年に県天然記念物に指定。河川改修などで大きく減ったが、地元の「竹田ぼたるを守る会」が保護に取り組み、数百匹まで増えていた。ただ、西日本豪雨で、酸素が豊富な水をとどめるための石垣が流されるなど被害を受けた。土手を超えるほど増水し、幼虫も流されたとみられる。

 同会は昨年6月、ビオトープから約200メートル下流に新たな保護エリアを設置した。流れが穏やかな場所に、幼虫約700匹と餌になるカワニナ約千匹を放流。川べりにクレソンを植えるなど環境を整えてきた。同会の小畠郁朗事務局長(73)は「効果は着実に現れている。少しずつでも地域の宝を増やしたい」と話している。(井上貴博、写真も)

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