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【インサイド】安全確保に根強い不安 地上イージス、萩で説明会 民意尊重求める声(2018年10月17日掲載)

2020/6/16
現地説明会で公開された候補地のむつみ演習場

現地説明会で公開された候補地のむつみ演習場

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の山口県内への配備計画で、防衛省は12〜15日、候補地の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)で初の現地説明会を開いた。近く配備先決定への調査に入るが、住民からは迎撃ミサイル発射時の落下物やレーダーの電磁波の影響に対する不安が根強い。浮き彫りとなった課題を整理した。

【図解】ミサイル発射と1段目ブースターの落下イメージ


■落下物の危険

 萩市と同県阿武町の境の山間にある演習場の敷地は約198ヘクタール。国は100ヘクタール以上あれば「発射の噴煙、衝撃が敷地外に影響を与えない」とする。一方、地元からはミサイルの落下物への懸念も。ミサイルは3段式で、発射直後に1段目のブースター(重さ約200キロ)を切り離す。国は「演習場内などに落ちるよう制御できる」と説明。残りのブースターも北朝鮮方面へ迎撃した場合は海上に落ちるという。
 ただ12日の萩市議会への説明では防衛省職員が「絶対に陸上に落ちないといえないが(北朝鮮の)弾道ミサイル被害とは比べものにならない」と発言。迎撃ミサイルが上空を通過する阿武町の花田憲彦町長が「町民に犠牲になれと言うのか」と憤慨し、国が釈明に追われる場面もあった。

■電磁波の影響

 イージス・アショアは、弾道ミサイルを探知するために上空へレーダーを照射する。住民からはこのレーダーが発する電磁波の人体や農畜産物への影響に対する質問が相次いだ。
 国は今回初めて電磁波の専門家を招き、人体への安全性の基準となる「電波防護指針」を解説。専門家は「防護指針を満たせば安全だ」と一般論を述べたが、配備に伴う実際の影響の有無は「レーダーの所見がない」として具体的言及を避けた。国側はレーダー出力などを「特別防衛秘密」として伏せている。来年2月に電波環境の現地調査を実施し、人体や通信施設への影響を調べる。

■地元の反対

 阿武町の花田町長は9月20日、配備計画への反対を正式表明。演習場のある萩市むつみ地区でも人口1450人(8月末時点)の過半数(750人)が住民団体の反対署名に賛同する。説明会では、こうした地元の民意を尊重するよう求める意見が目立った。中国四国防衛局の赤瀬正洋局長は「地域の協力は不可欠。非常に重く受け止めている。懸念を払拭(ふっしょく)できるように調査し理解を得たい」と繰り返した。(和多正憲)


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