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参院選中も現金配る 河井前法相、強い買収意図か

2020/6/21

河井克行容疑者

 昨年7月の参院選広島選挙区で買収をしたとして前法相の河井克行容疑者(57)=衆院広島3区=と広島選挙区で初当選した妻案里容疑者(46)が公選法違反の疑いで逮捕された事件で、克行容疑者が参院選の初日に、福山市内のホテルで10万円が入った封筒を広島県内の元地方議員に渡していたことが20日、分かった。元議員が中国新聞の取材に証言した。参院選前の6月にも「家内をよろしく頼む」と30万円を渡されていたという。

 克行容疑者の逮捕容疑は、参院選の約3カ月前の昨年3月下旬から投開票後の8月上旬ごろにかけて94人に計約2570万円を渡した疑い。関係者によると、94人のうち約40人が県内の地方議員で、県議選や市議選があった昨年3、4月に「当選祝い」や「陣中見舞い」を名目に現金を渡すケースが多かったことが分かっている。選挙戦に入ってからも現金を配っていたことから、検察当局は克行容疑者に強い買収の意図があったとみて調べているもようだ。

 元議員は、県東部の陣営の幹部として集会や企業回りを担うなど中心的な役割を果たしていた。証言によると、参院選が公示され、選挙戦が始まった昨年7月4日、福山市内のホテルであった案里容疑者側の演説会で出席者の対応などをしていた。

 来賓の演説中に会場を離れてトイレにいた際、背後から突然スーツの右ポケットに白い封筒を差し込まれ、振り返ると克行容疑者がいた。他の人がトイレに入ってきたため、克行容疑者は何も言わずに出て行ったという。封筒には10万円が入っており、票の取りまとめを依頼する趣旨だと受け止めたという。

 公示前の6月上旬には、同市内の飲食店で克行容疑者を含む複数人で会食していた。その際、克行容疑者から個室に呼ばれ、2人きりで選挙情勢などを話した後、「家内をよろしく頼む」と封筒を渡されたという。当初は「選挙違反だ」と拒否したが、「ガソリン代として」と言われて受け取った。封筒には30万円が入っていた。

 元議員は、広島市安佐南区選挙区の県議だった案里容疑者が昨年3月に参院選広島選挙区の自民党公認候補に決まった後、個人的なつながりから陣営に参加。両容疑者とも地盤がない県東部で活動していた。

 <クリック>昨年7月の参院選広島選挙区 自民党本部が2議席独占を狙い、党広島県連の主流派が推す現職の溝手顕正氏に加え、県議だった河井案里容疑者を擁立。国民民主党などが支援した無所属現職の森本真治氏を含めた激戦となった。党本部は参院選公示前、溝手氏陣営分の10倍に当たる1億5千万円を案里容疑者側に提供するなど全面的に支援。案里容疑者が当選し、6選を目指した溝手氏が落選した。

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