トピックス

弁解矛盾、最後まで 三原市長、うそ認めず

2020/6/25

市役所での記者会見で頭を下げる天満市長

 参院議員の河井案里容疑者(46)が初当選した昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件を受け、初めて現金の授受を認めた三原市の天満祥典市長(73)。「市民全員に心から深くおわびする」と頭を下げたが、これまで授受を否定した理由を「うそではない。返すつもりで預かっていた」と繰り返し、矛盾や歯切れの悪さを残した。

 関連記事「特集 河井夫妻買収事件」

 天満市長は、マスク姿で市役所の会見場に現れた。冒頭、河井克行容疑者(57)=衆院広島3区=から150万円の現金の授受があったと突然認め、「『先生こらえてください』と言ったが、かなり強引に渡してきた。時期が来たら返そうと考えていた。脇が甘かった」と弁解した。

 市議会や記者会見で一貫して授受を否定してきた天満市長。会見では「はっきりと真実を伝える」と明言したが、受け取ったとされる日付や場所は「手帳が没収されている。記憶が薄い」と具体的に語らなかった。買収されたとの認識も否定し、これまで授受を認めなかった理由は「(克行容疑者が)秘密というので守り通した」と話した。

 「市民より国会議員が大事か」との問いには「それだけ(克行容疑者を)固く信じていた」と述べ、これまでの発言がうそだったことは認めなかった。

 天満市長は30日付で辞職する見通し。会見の最後、「保身のためにうそをつく政治家をどう思うか」と問われると「それは間違っている」と話し、会見場を後にした。(榎本直樹)

 ▽失望・怒り渦巻く 三原

 河井克行容疑者と妻の案里容疑者から金銭授受はないと一貫して説明してきた三原市の天満祥典市長。25日の記者会見で一転、克行容疑者から現金150万円の受け取りを認めた。地元三原では、失望や怒りの声が渦巻いた。

 「公職に就く人間として失格だ」。同市沼田町の農園経営大番佑輔さん(31)は語気を強めた。周辺では、天満市長が現金をもらっていると考える人が大半だったと明かす。「なぜうそを重ねたのか。市民として残念で恥ずかしい。河井夫妻も1日も早く辞めるべきだ」と訴えた。

 同市東町の無職丸田純治さん(67)も「やはり」と受け止め、「市長はもっと早く認めるべきだった。金権政治が当たり前のような状況では、国も三原のまちも先行きが不安だ」とため息をついた。

 市議の間にも、天満市長が23日の市議会本会議での「現金の授受はない」との発言をあっさりと覆したことに衝撃が走った。参院選で溝手顕正氏を支援した市議の1人は「市長にうそをつかれたとはいえ、議会がチェック機能を果たせなかったと見られても仕方ない」と唇をかむ。

 「どれだけの市民の負託を受けて市長の立場にいると考えているのか」。過去2回の市長選で天満市長に投票した無職女性(77)は「(150万円は)大きなお金。もっと説明してもらわないと納得できない。これで幕引きにされては困る」と求めた。(馬場洋太、林淳一郎、政綱宜規)

関連記事「三原市長、辞職を表明 150万円受領認め謝罪【動画】」

関連記事「【デジタル詳報】天満祥典・三原市長の記者会見でのやりとり」

関連記事「三原市長説明、矛盾と迷走 現金授受や地検聴取内容」


  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

トピックスの最新記事
一覧