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続投表明から4日、急転 安芸高田市長、抗議殺到200件超す

2020/6/30

 「早く身を処すことで市政への影響を少なくしたい」。30日に記者会見した安芸高田市の児玉浩市長(57)は、続投の意向を示してからわずか4日後に辞職を表明した。高まり続ける市民の反発に耐えきれなかった格好だ。4月に無投票で誕生した新市長は、就任から2カ月半で市政のかじ取り役を降りることになった。

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 35分間の会見では、慎重に言葉を選びながら質問に答えた。辞職を決めた経緯について「さまざまな声を聞いて判断した」と説明。今月24日に現金授受を認めて以降、市には200件を超える抗議の電話やメールが殺到し丸刈りで登場した26日の会見も波紋を広げた。

 決断には後援会の反発も大きく影響したとみられる。28日に開かれた役員会の出席者によると、現金授受を明かさず市長選に立候補した責任を追及する意見が続出し「後援会を辞める」と発言した役員もいたという。児玉市長は会見で「立候補前の時点で(現金授受について説明するか、立候補を止めるかの)判断ができなかった」とあらためて謝罪した。

 また、30日支給された約70万円の賞与は返還すると説明したが、市総務課は会見後、賞与の返還は公選法で禁止されている寄付行為に当たるとの見解を発表。児玉市長は会見後の取材に対し、法に抵触しない市外の団体などへの寄付を検討する考えを示した。退職金は在任期間が短いため支給されないという。

 この日は、同様に現金授受を認めた市議会の先川和幸議長(73)と水戸真悟副議長(71)も、正副議長を辞任すると表明。市政の両輪が同時に退く前代未聞の事態となった。「次の市長と正副議長、他の市議も含め、相当な覚悟が必要になる。マイナスからのスタートだ」。市議の1人は危機感をあらわにした。(和泉恵太)

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