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西日本豪雨被災地に打ちつける雨 広島県内の被災者ら、よみがえるつらい記憶

2020/7/6 23:17

避難所となった広島市安芸区の矢野南小体育館に身を寄せる住民=6日午後4時42分(撮影・山崎亮)

 あの日を思い起こさせるような強い雨が、西日本豪雨から2年を迎えた広島県内の被災地に打ちつけた。豪雨で大きな被害が出た広島市や呉市、坂町などの一部で6日、避難指示(緊急)や避難勧告が出され、住民が避難所に身を寄せた。「2年前を思い出してしんどい」「雨が怖い」。熊本県南部の豪雨被害も重なり、つらい記憶をよみがえらせる住民もいた。避難所を開けた市町は新型コロナウイルス対策に追われた。

 「2年前を思い出して動揺した」。19人(災害関連死を含む)が犠牲になった坂町。被害が集中した小屋浦地区の小屋浦ふれあいセンターに避難した主婦下川明美さん(67)は不安そうな表情で語った。呉市安浦町の市原集落に住む農業西本正さん(72)も「この時季の大雨が怖い」と語った。

 避難所では、熊本県南部の豪雨被害の被災地に思いを寄せる住民もいた。小屋浦地区住民福祉協議会の出下一教会長(71)は「熊本豪雨のニュースに、わがことのように心が痛む。私たちの地区で再び被害が出ないよう、早めの避難を呼び掛けたい」と語った。

 一方、広島市安芸区の矢野南小に身を寄せた谷本明さん(68)は「熊本の豪雨災害の映像を見て、雨が怖くなった」と声を落とした。西日本豪雨で知人を亡くしたという。

 「今回の大雨に熊本豪雨や豪雨2年の節目が重なり、自らの被災体験がフラッシュバックして心身を崩すケースも懸念される」。被災者支援の市町の取り組みをサポートする県地域支え合いセンターの吉野篤史センター長(44)は、長期的な支援の必要性を訴えた。

 避難所では新型コロナ対策が講じられた。安芸区の矢野南小の体育館では、住民は検温と手の消毒後に入場。他の人との間隔を空けて座った。感染リスクを考慮して車で訪れ、グラウンドに止めて車内で過ごす住民もいた。

 広島市災害予防課の玖島鐘二課長は「コロナ禍でもためらわず、避難所へ避難してほしい」と呼び掛ける。(石井雄一、藤田龍治、池本泰尚)


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