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買収事件、受領者全員刑事処分せず 検察当局方針、河井夫妻8日起訴

2020/7/8 11:07

河井克行容疑者(左)と案里容疑者

 昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で検察当局が、前法相の河井克行(57)=衆院広島3区=と妻案里(46)=参院広島=の両容疑者から現金を受け取った広島県内の地方議員や首長ら被買収者全員の刑事処分を見送る方針を固めたことが7日、関係者への取材で分かった。大半が克行容疑者から一方的に現金を渡されていた状況などを踏まえて判断したとみられる。

【特集】河井克行・案里夫妻 買収事件


 検察当局は、克行容疑者が94人に計約2570万円を配ったとして逮捕したが、さらに数人に計約300万円を配った疑いがあるとして買収額を上積み、計約2900万円と認定。両容疑者を勾留期限の8日、公選法違反(買収)の罪で起訴する見通しだ。

 公選法では買収目的で現金を受け取った側も同法違反(被買収)に問われる。法定刑は3年以下の懲役か禁錮または50万円以下の罰金。起訴されて罰金刑以上が確定すれば公民権停止となり、議員は失職する。

 関係者によると、克行容疑者の逮捕容疑にある被買収者94人のうち、地方議員や首長は約40人。1人当たりの受領金額は5万〜200万円。検察当局は任意聴取などを進め、現金受け渡しの状況を精査してきた。

 衆院当選7回の克行容疑者から一方的に現金を渡され、その場で返しにくい状況だった人も多く、一部は受領後に返している点を考慮したとみられる。

 検察当局は今年1月、両容疑者の自宅から現金の配布先とみられる100人以上のリストを押収。名前と金額が記載されている人を順次聴取し、94人に対する容疑を固めた。関係者によると、94人の大半は現金の受領を認めている一方、リストに記載がありながら容疑を否認している人もいるという。認めた人だけを処分すれば、否認を続ける議員との公平性が保てない恐れもあり、総合的な判断で刑事処分をしない方針を固めた模様だ。

 検察当局は克行容疑者について、案里容疑者が失職する連座制適用対象の「選挙運動の総括主宰者」に当たるとして、迅速に審理する百日裁判を東京地裁に申請。候補者本人の案里容疑者についても百日裁判となる見通しという。

 公選法は、総括主宰者と候補者の買収を「加重買収」と規定。法定刑は4年以下の懲役か禁錮、または100万円以下の罰金で、通常の買収よりも重い。罰金刑以上の有罪が確定すれば、両容疑者とも国会法の規定に基づき失職する。

 <クリック>参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件 河井克行容疑者は6月18日、妻案里容疑者を当選させる目的で地方議員ら94人に票の取りまとめなどを依頼し、報酬として計約2570万円を渡したとして逮捕された。案里容疑者は共謀してうち5人に170万円を渡した疑いがある。同選挙区は、案里容疑者が自民党現職の溝手顕正氏と無所属現職の森本真治氏に挑む構図で、案里容疑者が初当選し、溝手氏が落選した。

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