政治家夫妻ひとときの「絶頂」 克行被告、参院選後に初入閣
大規模買収事件で起訴された前法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=は、県議から衆院議員に転身した後、落選中の2001年に案里被告(46)=参院広島=と結婚した。案里被告は03年4月、克行被告が地盤とした広島市安佐南区選挙区で県議に初当選。その年の11月に克行被告が自民党の衆院比例代表中国ブロックで国政に返り咲き、「政治家夫妻」として歩みだした。
克行被告は広島3区で党公認を争った増原義剛氏が09年の衆院選で落選、引退した後、12年の衆院選から小選挙区で議席を守り続ける。総務相などを務めた故鳩山邦夫氏の側近を経て、安倍晋三首相や菅義偉官房長官に近づいたとされる。
案里被告は県議2期目途中の09年11月に県知事選へ挑み、現知事の湯崎英彦氏との新人対決に惨敗。11年4月に県議へ復帰した後は「県政野党」を貫いた。
両被告の転機は、案里被告が2人目の党公認候補となった昨年7月の参院選だった。政権中枢や自民党幹部の支えで、国政へ駆け上った。克行被告は9月の内閣改造で法相として初入閣を果たす。
克行被告が直後に中区で開いた自らの政治資金パーティーでは、案里被告が壇上で演歌「天城越え」の一節を歌い上げ、「これで主人はメロメロになった」とおどけた。ひとときの「絶頂」だった。
10月末、参院選で案里被告の陣営が車上運動員に違法報酬を払った公選法違反(買収)疑惑が報じられ、克行被告は法相を辞任。今年3月に2人の公設秘書たちが広島地検に逮捕、起訴された。6月18日には、地方議員たちに現金を配った疑いで夫妻そろって検察当局に逮捕された。夫妻が起訴された7月8日は、案里被告が初当選してから353日目だった。
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