【ここに注意!新型コロナ】抗原検査、30分で結果 喉の粘液や唾液で診断
2020/7/9 23:20
広島県が7日夜に公表した新型コロナウイルスの感染は、抗原検査で分かった県内初の事例だった。抗原検査は喉の粘液などの検体を、採取したその場で調べ、短時間で結果が出るのが特徴だ。PCR検査などとはどう違うのか。
抗原検査はインフルエンザ検査でなじみがある。鼻から綿棒を入れて喉の粘液を取り、診断キットで検査する。調べるのはウイルス特有のタンパク質(抗原)があるかどうか。その場で30分ほどで結果が出る。PCR検査は、検体を検査機関に運び、特別な機器でウイルスの遺伝子を数時間かけて調べるのが一般的で、それと比べると簡単に結果が分かる。
新型コロナを確定診断する検査は当初、PCR検査しかなかった。国が抗原検査キットを承認。結果が「陽性」の場合と、発症2〜9日目で「陰性」の場合に、追加でPCR検査をしなくても診断を確定できるようになった。広島県によると県内の複数の医療機関で抗原検査ができる。抗原を唾液で調べる方法も広がりつつある。
広島大大学院の坂口剛正教授(ウイルス学)は「PCR検査より精度はやや劣るが、ウイルス量の多い発症初期には適する」と説明。クラスター(感染者集団)の発生時に、陽性者を医療機関などに素早く振り分けるのに役立つとみる。
血液で調べる抗体検査は、感染して2、3週間後に体内で増えてくる抗体を調べる。「今」の感染を確かめるのには不向きで、精度もまだ高くない。一方、感染経験が分かり、感染の広がり具合を把握するのに有効という。(衣川圭)
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