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常連の声励みに温泉施設再開 「さんべ湯元」日帰り入浴と食事提供

2020/7/11
温泉の湯加減を確かめる小谷さん

温泉の湯加減を確かめる小谷さん

 2018年4月の島根県西部を震源とした地震で被災した大田市三瓶町の温泉旅館「湯元旅館」が今月、日帰り入浴と飲食の施設として2年3カ月ぶりに営業を再開した。源泉掛け流しの温泉は残し、規模を縮小して新築した建物で一歩を踏み出した。

 新たな施設は、木造平屋約110平方メートルの「さんべ温泉そばカフェ湯元」。地元の三瓶そばを中心に、唐揚げ定食などの料理も用意する。

 1958年に開業した同旅館は、温泉やそばを楽しみに県内外から観光客が訪れていた。同市で震度5強を記録した2年前の地震で建物は半壊。客室の土壁が崩れ、床が傾いた。

 休業を余儀なくされたが、その間常連客から安否を気遣い、再開を待ち望む声が多く寄せられた。家族で営む小谷裕美子さん(77)は「励まされた。温泉の湯量はそのままで、パイプが無傷だったのも再開の後押しになった」と振り返る。解体後、今年に入って新築工事を始め、6月に完成した。

 今夏には露天風呂も造る計画。小谷さんは「観光客だけでなく地元の人にも利用してもらいたい。何度も行きたいと思ってもらえる場所にして、ほそぼそとでも長く続けていけたら」。そば打ちを担当する小谷さんの義理の娘美紀さん(44)も「人里離れた山の中で自然や空気を感じてほしい」と話している。

 三瓶町は地震の被害が最も大きかった地域の一つ。町内ではこのほか、設備が壊れた国民宿舎さんべ荘も大規模改修し、今年3月に再開した。(鈴木大介)

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