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岩国基地感染、市民に不安 拡大懸念、米軍姿勢に批判も

2020/7/14 23:32

岩国錦帯橋空港の出口の手すりなどを消毒する職員

 米軍岩国基地で新型コロナウイルスの感染が前日に初めて確認された岩国市では14日、市民に不安が広がった。米軍内で大量の感染者が発生した沖縄では基地をロックダウン(封鎖)する事態に発展しており、岩国でも同様に基地内で感染が広がらないか懸念する。情報を開示しない米軍の姿勢にも批判が上がっている。

【グラフ】中国地方の新型コロナウイルス感染確認者数


 「海外から人が来るのだから、いつかは感染者が出るとは思っていた」と基地で働く日本人約千人が加入する全駐留軍労働組合山口地区本部の藤木裕史書記長(56)。「感染リスクが高い場所で働き続けるのは怖い」と声を震わせる。

 沖縄県では米軍関係者の感染が13日現在、98人に上っており、米軍普天間飛行場(宜野湾市)などを封鎖。今回の感染者は米国から羽田空港(東京)を経由して岩国に入ったが、基地には日常的に軍関係者が出入りする。「岩国でも感染拡大が起きるのではないか」と基地近くの旭第一自治会の江波三郎会長(74)は警戒感を強める。

 米軍が感染者の所属はおろか、人数さえも明らかにしていないことへのいらだちは大きい。基地そばの旭第二自治会の為重英雄会長(69)は「どういうルートで感染者が入り、基地ではどんな感染防止対策を取っているのか。住民には何も知らされていない」。同市立石町の高石優子さん(53)も「濃厚接触者はいるのか。情報が少なすぎて不安が募る」と顔を曇らせる。

 感染が確認された3人は羽田空港で受けたPCR検査の結果が出るまで待機するよう要請されたが、公共交通機関である全日空機で岩国錦帯橋空港(岩国市)に向かった。空港ビルでレストランを経営する足立祐一さん(50)は「なぜ羽田で止められなかったのか。水際対策を徹底しないと感染は防止できない」と憤る。

 感染者が利用した岩国空港ではこの日、航空会社や空港ビルの社員が朝から通路や手すりなどの消毒に追われた。全日空岩国空港所の村重光所長(55)は「空港のどこに立ち寄ったかなど情報はないが、できる限りの対策はする」と話していた。(永山啓一、坂本顕、鐘尾佳子) 

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