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民家内から「助けて」 東広島でまた土砂災害、住民衝撃

2020/7/15 1:55

夜間も救出作業が続く被災民家=14日午後6時44分、東広島市河内町宇山(撮影・安部慶彦)

 14日早朝に東広島市河内町宇山で起き、民家を襲った崖崩れ。現場では、消防や警察による救助活動が続いた。一帯は、2018年の西日本豪雨でも土砂災害が発生した地域。住民たちは繰り返された土砂災害にショックを受けつつ、救出を見守った。

 災害が起きたのは午前6時ごろ。民家裏にある道路ののり面が崩落し、木造2階建ての1階部分に流れ込んだ。傾いた建物が衝撃の大きさを示していた。この家には、倉兼茂実さん(55)と母親の千代子さん(84)が暮らしており、災害後に2人と連絡が取れなくなった。

 地域の拠点である宇山地域センターでセンター長を務める坂田正広さん(74)は発生直後、近くの住民から連絡を受けて現場に急行。民家の中から「助けて」という声が聞こえた。中に入ると、体の大半が土砂に埋もれた茂実さんが「しんどい」と訴えていた。坂田さんは手を握り、「応援が来る。頑張れ」と声を掛けた。間もなく駆け付けた消防隊員に引き継いで、その場を離れた。

 現場では、倒壊を防ぐために複数の重機で家を支えながら、消防の救助隊員が2階の窓から室内へ出入りした。ベッドなどの家具類を運び出しながら慎重に進め、隊員が時折、室内に向かって大声で呼び掛けを続けた。夕方からは投光器も使って作業が続いた。

 近所の住民によると、人当たりがいい茂実さんと、優しい人柄の千代子さんは仲がいい親子。現場に駆け付けた茂実さんの同級生の男性(55)は「心配だ。早く出してあげてほしい」と願っていた。

 宇山地区は2018年7月の西日本豪雨でも甚大な被害が出た。今回被災した民家のすぐ脇でも土石流が起き、住民たちは警戒心を強めていた。坂田さんは「地域には2年前の傷痕がまだ残っており、農地も復旧できていない。またかと思う」と肩を落とした。

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