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【重富寛さんコラム】泡と人の向こう側<1> 「秘伝」学んでおいしく乾杯(2017年4月21日掲載)

2020/7/16 15:06
広島を生ビールで元気に―。日々その思いで重富さんはコックを握る

広島を生ビールで元気に―。日々その思いで重富さんはコックを握る

 初夏めいたこの時期、ビールの取材依頼の最後、いつもこう問われるのです。「自宅でおいしいビールが飲めませんか」と。永遠の夢ですね。そこで中国新聞セレクトをお読みの皆さんに、「秘伝」を今年一番にお教えします。

 一、購入した瓶・缶ビールをその日に飲むのはご法度! 持ち帰りの際に揺れています。これではビール本来の味わいを楽しめません。前日までに購入してください。

 二、冷蔵庫のドアポケットはご法度! 1日に何度も開閉する冷蔵庫。ドアで揺られていては前日購入の意味がありません。棚の中に、できれば立てて静置冷蔵。寝かせた場合、取り出す時はそっと優しく抜き出してください。

 三、グラスは専用のスポンジで、丁寧に洗浄し、自然乾燥するべし! 食器用のスポンジ併用だと、ビールに大敵の油脂や汚れが付く場合も。布巾で拭くと、糸くずや油汚れが付着することもあるので冷水ですすいで自然乾燥。

 四、注ぐ時、グラスを手に持つのはご法度! 日本酒の「まあ1杯」は手にしたおちょこに注いでもらいますが、グラスは持たずテーブルに置いたままで。

 五、グラスを冷凍庫で冷やすのはご法度! 凍ったグラスだとうまそうですが、注いだ瞬間に凍り、味のバランスが崩れます。冷蔵庫内が無臭であることも重要。魚の臭いがするビールは嫌ですよね。

 六、キリットタイプの注ぎ方 グラスの底をめがけ、少し高い位置からビールをぶち当て、3分の1を目安に泡を作ります。そのあとグラスを傾け、ビールが泡立たないように、そっと泡の下にビールを注ぎ、泡を持ち上げながら満たします。泡がふたの役割。キリットした味わいに。

 七、マイルドタイプの注ぎ方 グラスの底をめがけ、少し高い位置からビールをぶち当て、そのまま手をさらに上げてグラスを泡で満杯に。泡だらけがビールに変わるのをひたすら待つ。泡とビールが1対1になったら、もう一度少し高い位置からビールを注ぎ、こぼれる瞬間でストップ。盛り上がった泡がグラスの縁から下がると、今度は静かにビールを注ぎ、泡をしっかりと持ち上げます。グラスの縁から1〜2センチほど泡が盛り上がったら完璧です。

 さあ、今日から冷蔵庫でビールをやさしく冷やし、週末の愉悦に向けて準備万端整えていきましょう。(ビールスタンド重富店主=広島市中区)

 しげとみ・ゆたか 1962年、広島市中区流川の重富酒店に生まれる。長崎県立国際経済大(現長崎県立大)卒。東京で5年間ニッカウヰスキーに勤め、広島に戻り家業を継ぐ。午後5時から同7時まで営業のビールスタンドは、2012年7月にスタート。

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