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案里氏秘書、起訴内容の認否留保 公選法違反事件の初公判(2020年4月21日掲載)

2020/4/21 23:08
初公判を終え、広島地裁を後にする立道被告(20日午後2時47分)

初公判を終え、広島地裁を後にする立道被告(20日午後2時47分)

 自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻案里氏(参院広島)が初当選した昨年7月の参院選広島選挙区で、法定を超える報酬を車上運動員14人に払ったとして公選法違反(買収)の罪に問われた案里氏の公設第2秘書立道浩被告(54)=広島市安佐南区=の初公判が20日、広島地裁であり、立道被告は起訴内容について認否を留保した。広島地検は連座制の適用対象の「組織的選挙運動管理者」に当たるとしており、冒頭陳述で「遊説全般の責任者だった」と指摘した。

 次回は5月19日で、被告側が留保した罪状認否を再度予定する。関係者によると、弁護側が証拠書類の精査に時間がかかり、留保したとみられるという。

 同罪の法定刑は3年以下の懲役か禁錮、または50万円以下の罰金。立道被告の禁錮刑以上の有罪が確定すれば、広島高検が案里氏の当選無効などを求めて行政訴訟を起こし、高検が勝訴すると案里氏は失職する。

 検察側は冒頭陳述で、立道被告は参院選公示前の昨年6月中旬、車上運動員の管理を含めた遊説全般の責任者となり、遊説ルートを立案して行程表を作ったと指摘。河井夫妻の了解を得た上で車上運動員に周知し、選挙カーや後続車のドライバーを集めるなど遊説体制を整えたとした。案里氏の要望を受けて車上運動員の交代も指示したほか、行程表は被告がUSBで管理し、遊説日程やルートを変更するには被告に依頼する必要があったと述べた。

 冒頭陳述によると、法定上限の倍である1日3万円の報酬が決まった経緯については、案里氏が知人の広島県議に車上運動員を紹介するよう依頼した後、仲介役の2人が案里氏の事務所の事務長男性=同法違反容疑で処分保留=と協議。最終的に克行氏の政策秘書高谷真介被告(43)=同法違反罪で起訴=が仲介役の1人に「3万円でよい」との趣旨を伝えたという。

 起訴状によると、立道被告は高谷被告らと共謀して昨年7月19〜23日ごろの間、車上運動員14人に法定上限を超える報酬計204万円を渡した疑い。

 公選法は連座制適用の可能性がある場合、起訴から100日以内に一審判決を出すよう努めると規定。立道被告は3月24日に起訴されており、7月1日までに判決が出るとみられる。

 地検は、高谷被告は連座制の対象に当たらないとし、別の裁判で審理される。

 <クリック>連座制 買収などの悪質な選挙違反があった場合、候補者本人が関わっていなくても、一定の関係にある人の有罪が確定した際に連帯責任を問う制度。当選無効や同一選挙区での5年間の立候補禁止が科せられる。被告が親族や秘書、組織的選挙運動管理者等の場合は禁錮刑以上の有罪が確定するのが条件。確定から30日以内に検察側が当選無効などを求めて提訴し、裁判所が適用を認めれば候補者の当選は無効となる。組織的選挙運動管理者等にはポスター張りの計画や指示、選挙カーの手配などをする後方支援者も含む。

 法廷でのやりとり詳報はこちら

 【ポイント】案里氏秘書の役回り認定が焦点

 【特集】河井夫妻巡る疑惑


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