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認否を留保 案里氏秘書第1回公判 法廷でのやりとり【詳報】
昨年7月の参院選広島選挙区で車上運動員に法定を超える報酬を払ったとして公選法違反(買収)の罪に問われた自民党の河井案里氏の公設第2秘書立道浩被告(54)の初公判が20日、広島地裁であった。被告は起訴内容についての認否を留保した一方、検察側は冒頭陳述で事件の構図を説明。共犯に問われている案里氏の夫克行前法相(衆院広島3区)の政策秘書高谷真介被告(43)とのやりとりや、法定上限の倍の1日3万円の報酬が決まった経緯を明らかにした。要旨は次の通り。
【罪状認否】
裁判長 起訴事実について言いたいことはありますか。
弁護人 留保します。
裁判長 立道被告もそれでいいですか。
被告 はい。
弁護人 すいません、罪状認否は次回でお願いします。
【検察側の冒頭陳述】
■第1 被告の身上、経歴等
被告は、2015年1月頃以降、河井案里広島県議(当時)の私設秘書、あるいは河井克行衆院議員の公設第二秘書および私設秘書等として稼働し、18年12月末頃、克行氏を代表者とする自由民主党広島県第三選挙区支部(以下「第三支部」という)を辞めて克行氏および案里氏から離れるも、19年5月上旬頃以降、案里氏に当選を得させる目的の組織である選挙対策本部(以下「選対本部」という)で稼働するようになり、案里氏が同年7月21日に第25回参院選に当選した後は同人の公設第二秘書として稼働し、現在に至る。
■第2 参議選の概要等
参院選は、19年7月4日に公示され、同月21日に投開票が行われたものであり、広島選挙区においては、案里氏ほか6名が立候補し、案里氏ほか1名が当選した。
■第3 案里氏の選対本部の概要
1 案里氏の選対本部の設立経緯等
案里氏は、広島県議を務める中で、19年7月に実施される本件選挙に立候補する決意をし、19年3月13日、自由民主党の公認決定を得た上で、同月20日、本件選挙への立候補を正式に表明した。
これを受けて、同月27日、案里氏を代表者とする自由民主党広島県参議院選挙区第七支部(以下「第七支部」という)が設立された。
これと並行して、克行氏の政策担当秘書であった高谷真介被告らによって本件選挙の準備が進められ、同年4月22日、広島市中区に本件選挙のための事務所(以下「選挙事務所」という)が開設された。
そして、事務長男性は、19年4月中旬頃、事務長の肩書で選対本部に迎え入れられた。
こうして、19年5月6日頃までに、男性を事務長、高谷を事務長補佐にするなどの選対本部の体制が定まった。
他方、被告は、前記のとおり、18年12月末頃、第三支部を辞めて無職になったところ、19年5月上旬頃、選対本部で稼働していた知人に誘われ、案里氏らの運転手として活動するようになった。
その後、事務長男性の仕事ぶりが思わしくないと判断されたことから、被告は、同年6月上旬頃、それまで事務長男性が行っていた遊説の日程やルートを記載した行程表の作成等を担当することとなり、同月中旬頃、女性の車上運動員の管理を含めた遊説全般の責任者となった。
2 案里氏の選対本部における被告人らの立場・役割等
(1) 被告の立場・役割等
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