地域ニュース
安佐市民病院跡地への教育機関の誘致不透明 広島市が調査、他分野の活用も探る
2020/7/21 21:05
広島市が、2022年春に移転する市立安佐市民病院(安佐北区可部南)の跡地に、医療・福祉系の教育機関を誘致する計画が不透明となっている。跡地活用に関心を持つ業者への聞き取りを進めてきたが、教育機関設置を想定している業者はない。市は他分野の活用も探る方針でいる。
市によると、民間業者を対象にした跡地活用の対話型調査には、市内の社会福祉法人と学校法人が参加。しかし、いずれも市が望む教育機関設置は検討していなかった。また、学校などの設置に必要となる、土壌汚染調査が必要な箇所が敷地内にあることも判明した。
このため、市は教育機関以外の誘致も視野に検討している。具体的な分野などは決まっていないが、若者の呼び込みや、地域活性化につながる施設を目指す方針は変えない。地域住民への説明も始めた。
区地域福祉センターで20日あった跡地活用推進協議会には、住民代表たち委員10人が参加。市地域活性推進課の浦川知己課長は「教育機関を公募しても手が上がるかは厳しい状況だ」と述べた。住民からは「地域の人が跡地に何を求めているのか意識調査をしてはどうか」「方針を変えるなら早くすべきだ」などの意見が上がった。
安佐市民病院は22年春、荒下地区のJRあき亀山駅前に移転し、高度・急性期の対応に特化する。現在地の北館は安佐医師会が医師会病院を運営する予定。主に南館エリアの跡地について市は、広島県内に拠点を持つ大学や短大、専門学校などを運営する事業者に跡地への関心などを尋ねてきた。(重田広志)
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