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プレミアム宿泊券、ネットオークションで高値転売横行 山口県など発行に多額の税金

2020/7/23 21:15
ネットオークションに出品されている山口県のプレミアム宿泊券。実際の販売価格よりかなり高値で落札されている

ネットオークションに出品されている山口県のプレミアム宿泊券。実際の販売価格よりかなり高値で落札されている

 山口県など自治体が販売した地域の宿泊施設で使えるプレミアム宿泊券がインターネットオークションに大量出品されている。実際の販売価格よりかなり高値で取引されるケースもあり、差額で荒稼ぎする「転売ヤー」の存在が浮かぶ。新型コロナウイルスで打撃を受ける観光業の支援策としてプレミアム分に多額の税金が投じられているだけに、自治体側は頭を抱えている。

 山口県の宿泊券は額面5千円分を半額の2500円で買える。大手サイトのヤフオクでは4万円分(実際の販売価格2万円)が3万3千円で落札されて1万3千円のもうけが出るなど、「濡れ手で粟」のケースもみられる。

 宿泊券のホームページには「営利目的での転売はご遠慮ください」との注意書きがあるが、具体的な防止策はない。昨年6月に施行されたコンサートチケットなどを高値転売することを禁ずる入場券不正転売禁止法も今回のような宿泊券は対象外。県観光政策課の兼清宏之課長は「転売目的で購入した人がいるのなら残念でならない。本当にやめてほしい」と訴える。県には「自分は買えなかったのに転売されている」などと苦情が寄せられている。

 山口県の宿泊券は今月17日に県内で先行販売した20万枚が3時間20分で完売。20日に中国・四国・九州で追加販売した15万枚も1時間45分で売り切れた。県は家族や団体旅行を想定して購入制限を設けておらず、1人で何枚でも購入できる。ネット上では広島市などのプレミアム宿泊券も多く出品されている。

 山口県は9月にも15万枚を全国販売する予定。締めて50万枚の発行額は25億円で、うち半分の12億5千万円が税金による持ち出しだ。兼清課長は「改善できるところはしたい」とするが、現在のところ有効な転売防止策はない。(渡辺裕明) 

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