河本一郎さん遺影、広島祈念館に登録へ 原爆の子の像発案、ドーム保存貢献も
2020/7/25 0:30
平和記念公園(広島市中区)の原爆の子の像の建立を発案し、小中高生が活動していた「広島折鶴の会」の世話人として原爆ドームの保存にも貢献した河本一郎さんの遺影が、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(同)に近く登録される。
河本さんは、白血病のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんの死を悼み、級友たちに平和のシンボルとなる像の建立を呼び掛けた。募金運動を始め、1958年の完成を機に、会を結成した。
また、16歳だった楮山(かじやま)ヒロ子さんが「あの痛々しい産業奨励館(原爆ドーム)だけが、いつまでも恐るべき原爆を世に訴えてくれるだろう」との趣旨の日記を残して白血病で亡くなった後、解体論議があったドームの保存運動に子どもたちと取り組んだ。2001年に72歳で亡くなるまで活動を続けた。
河本さんは広島県坂町の発電所で働いていた16歳の時、入市被爆した。1952年に故吉川清さんたちと初期の被爆者組織「原爆被害者の会」を結成したことで知られる。
生前の河本さんと親交が深く、相続人でもある広島YMCAの黒瀬真一郎理事長(79)が遺影の登録を申請する。広島女学院中高(広島市中区)の教諭だった当時、同校に校務員として務めていた河本さんと出会った。「放課後、いつも生徒たちと一緒に鶴を折ったり学校に届いた千羽鶴を原爆の子の像にささげたりしていました」と黒瀬さん。「地道に平和活動を続けた人生を知ってほしい」と話している。(新山京子)
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