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【コロナ禍の8・6】被爆地ガイド、日米20代奮闘 平和記念公園を徒歩で巡るツアー

2020/7/25 20:58
参加者が平和への思いを書いて張り出した紙を見る山口さん(左)とポピオさん

参加者が平和への思いを書いて張り出した紙を見る山口さん(左)とポピオさん

 今月1日に再オープンした広島市の被爆建物レストハウス(中区)を起点に、観光客らが平和記念公園を徒歩で巡る有料ツアーが始まった。ガイドは米国人を含む20代の若者6人。日本語と英語でヒロシマを発信している。

 「皆さんが立っている場所にも、人々の営みがありました」。米国出身のメアリー・ポピオさん(28)=西区=が、旧中島地区の街並みを再現したCGの写真を手に英語で語り掛けた。

 NPO法人ピースカルチャービレッジ(PCV、三次市)が企画し、約1時間20分で原爆ドームなど9カ所を回る。新型コロナウイルスの影響で参加者はまだ少なく、「早く本格的な活動を」と願う。

 ポピオさんは、米東海岸の都市ボストン出身。8年前、隠れキリシタンへの関心から長崎を訪れた際、原爆被害について知り衝撃を受けた。広島にも滞在し、被爆地への思いを強めた。

 元広島平和文化センター理事長でPCVを設立したスティーブン・リーパーさんに誘われ、2016年から広島で暮らす。原爆使用国から来た自分がガイドしていいのか、悩んだこともある。「被爆者から『私たちの思いを伝えて』と背中を押された」

 山口晴希さん(27)=東区=は被爆3世。曽祖母と祖父が被爆したが、体験を聞いたことはない。大学生の頃、海外旅行先で「広島出身だ」と言うと原爆被害について質問された。「被爆した家族の思いを語れない自分が、もどかしかった」

 昨夏、国際交流や平和学習プログラムに取り組むPCVと出合った。保育士として働く傍らツアーのスタッフになった。

 参加者は、最後に全員で「大切にしたいもの」を紙に書いてレストハウス内の壁に張り出す。「参加者が平和発信の担い手になってほしい」と山口さん。英語は午前11時、日本語は午後2時、いずれも毎日実施。12歳以上3千円、11歳以下2千円(6歳未満無料)。レストハウス観光案内Tel082(247)6738。(新山京子) 

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