今季の梅雨、降水量平年の倍以上 8月は猛暑か
中国地方で30日に明けたとみられる今季の梅雨。異例の長梅雨で、平年の倍以上という記録的な降水量となった地点が相次ぎ、土砂災害など各地に被害をもたらした。期間中の降水量では、西日本豪雨が発生した2018年の梅雨時期より多かった地点もあった。8月は太平洋高気圧とチベット高気圧の「ダブル高気圧」が日本付近に張り出し、平年より厳しい暑さになる可能性がある。気象庁は熱中症への注意を呼び掛けている。
中国地方が梅雨入りしたのは6月10日ごろ(山口県は6月11日ごろ)。梅雨明けは広島、岡山、島根、鳥取の4県では過去6番目、山口県では過去5番目に遅かった。
梅雨入りから29日までの降水量は、広島市中区1114・0ミリ(平年の2・4倍)▽東広島市志和1020・0ミリ(2・2倍)▽岩国市羅漢山1450・5ミリ(2・4倍)―などと、平年の倍以上になった地点が続出。平年値の記録がある観測地点109カ所全てで平年値を超えた。
約1カ月半にわたった今季の梅雨の期間は、西日本豪雨災害が起きた18年(約1カ月)を上回った。期間中の降水量も、広島市中区では18年(660・0ミリ)の1・7倍に達した。広島地方気象台は「今季は総雨量は多かったが、2年前に比べ、同じ地域に短時間で集中的に降ったケースが少なかった」としている。
梅雨明け後は猛暑への警戒が必要だ。気象庁によると、フィリピン周辺の海面水温が平年より高く、積乱雲が発生しやすい影響で、8月は太平洋高気圧とチベット高気圧が同時に日本付近に張り出してくる可能性があるという。同庁は「二つの高気圧が重なったら猛暑になる」とみる。同気象台は、8月1日から6日ごろにかけて最高気温が35度以上の猛暑日になる地域があると予報。9月の気温も平年より高い見込みという。(藤田龍治)
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