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子どもの夏、様変わり 学校現場は熱中症対策
長かった梅雨が明け、広島県内は夏本番を迎えた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、学校では軒並み夏休みが短くなり、1日から順次休みに入る。夏の風物詩、朝のラジオ体操を中止する地域もある。感染が再拡大する中、子どもたちを取り巻く夏の風景は様変わりしている。
■夏休み短縮
「梅雨明け」の発表から一夜明けた31日朝。例年なら夏休みの真っ最中だが、強い日差しの下、マスク姿で登校する児童生徒の姿が各地で見られた。
春先の臨時休校を受け、各公立小中学校は夏休みを大幅に削る。県教委によると、例年40日間ほどの休み期間は今年、9〜23日間になる。土日を含めて9日間と最も短い学校の一つ、吉島中(広島市中区)の正林一彦教頭は「年間の授業時間数を確保しつつ、暑い時間帯を避けて午前中に帰宅できるようにしたため」と説明する。
1日から夏休みに入るのは福山市、東広島市など7市町。広島市では大半が8日から休みが始まる。
学校現場は熱中症対策も求められる。広島市教委は全市立学校に熱中症危険度を示す指数計を配備。翠町小(南区)では、養護教諭たちが休憩と下校前の1日4回程度、屋外で測定。教室内でも随時測り、児童の体調に気を配る。
■ラジオ体操
庚午小(西区)の児童約200人が加盟する庚午学区子ども会育成協議会によると、学区内の全6地区で夏休み中のラジオ体操の中止が決まった。井坂康嗣会長(36)は「休みの日数と感染リスクを考えると、やむを得ない」。安佐南区の大町学区など他の地域でも取りやめが相次ぐ。
例年通り実施に踏み切る地域もある。中区舟入地区の高齢者たちでつくる舟入第一公園ラジオ体操会は、児童60〜70人の参加を見込む。「顔見知りになれば見守り活動にも役立つ」と兼重璋夫(あきお)代表(73)。マスク着用と帰宅後の手洗いを呼び掛けるなど、感染予防に気を配るという。(松本恭治、赤江裕紀)
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