【速報】「黒い雨」訴訟、広島市と県が控訴方針
2020/8/11 19:19
原爆投下後の「黒い雨」に国の援護対象区域外で遭い、健康被害を訴える広島県内の原告全84人に被爆者健康手帳を交付するよう広島市と県へ命じた7月29日の広島地裁判決で、被告の市と県が控訴する方針を決めたことが11日、分かった。
複数の関係者によると、厚生労働省は広島地裁の判決について、市と県に控訴するよう要請。市と県は、援護対象区域の拡大を長年国に求めてきた立場から、控訴しない「政治判断」と被害者救済を強く求めていた。厚労省などとの協議を踏まえて、市と県が控訴方針を受け入れたという。
厚労省は広島地裁の判決後、原告全員への被爆者健康手帳の交付は困難と説明。長崎原爆で国の指定地域外にいた「被爆体験者」を被爆者と認めなかった最高裁の2017年と19年の2度の判断や、健康被害を黒い雨の影響とする新たな科学的知見がない点を理由に挙げていた。
被爆者健康手帳の交付は国からの法定受託事務。市と県は国の代わりに手帳の交付を担うため、今回の裁判では市と県が被告となった一方、制度設計に裁量の余地はない。
【関連記事】
「黒い雨」全面勝訴 84人全員を被爆者認定 広島地裁、初の司法判断
「黒い雨」訴訟、厚労省が控訴検討 「新たな知見ない」 広島市・県は救済要望
呉市中心部の大通りをパレードなどで彩る4月恒例の「呉みなと祭」を主催する呉まつり協会は2日、今年の同祭を昨年に続いて中止すると決めた。新型コロナウイルスの感染が収束しない中、参加者や来場者の安全を考...
任期満了に伴う2日告示の広島県北広島町長選と町議選は午後5時に立候補の届け出が締め切られた。町長選は、無所属現職の箕野博司氏(65)の無投票での3選が決まった。また、今回から定数4減の12となった町...
岡山県で2日、新たに2人の新型コロナウイルス感染が確認された。いずれも岡山市で70代の女性と男性。軽症と無症状という。
広島県内で2日、新たに5人の新型コロナウイルス感染が確認された。広島市の3人と福山市の2人。広島市の3人は50代、70代、80代で、全員が市内の医療機関に入院しており中等症という。
広島県は2日、独自に保健所を持つ広島、呉、福山3市を除く県内の20市町で、新型コロナウイルスの新たな感染者の確認がなかったと明らかにした。県の発表で新規感染者がゼロだったのは4日連続となる。県による...