JFE、福山第4高炉10月にも再開へ 車向け回復
2020/8/12 23:27
JFEホールディングス(HD、東京)の柿木厚司社長は12日、JFEスチール西日本製鉄所福山地区(福山市)で6月下旬から一時休止中の高炉1基を、早ければ10月下旬に再稼働させる方針を示した。自動車向けの需要が回復するとみて生産体制を戻す。新型コロナウイルス感染拡大の影響で急減した鉄鋼生産に復調の兆しが出てきた。
2020年4〜6月期の業績を発表した電話記者会見で明らかにした。柿木社長はJFEスチールの20年度の粗鋼生産量について、上期(4〜9月)は1千万トン程度と前年度より約3割減ると説明。下期(10月〜21年3月)は自動車向けや中国経済の回復により、約1200万トン(前年度比約7%減)に増えるとした。
その上で、福山地区で一時休止中の第4高炉について「自動車の需要動向にもよるが8月下旬までに送風を始めたい」と言及。10月下旬からの通常操業を目指し準備する考えを示した。
福山地区の主力製品に自動車の車体などに使う薄板がある。新型コロナの影響で自動車生産が落ち込む中、JFEスチールは6月20日に第4高炉の一時停止による減産に踏み切った。倉敷地区(倉敷市)でも4月、改修の予定がある第4高炉の休止を約1年半前倒しで実施した。
先行きは依然として不透明感が漂う。柿木社長は「新型コロナの影響は当面続く」と述べ、21年3月期の鉄鋼事業の損益を1450億円の赤字と見込む。構造改革を前倒しし21年度の黒字化を目指す一方、粗鋼生産量が年2500万〜2600万トンに戻らなければ「さらなる構造改革や生産体制の見直しも考えなければならない」と述べた。(境信重)
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