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電子書籍の貸し出し開始 広島県立図書館、青少年向け充実
広島県立図書館(広島市中区)は、利用者がタブレット端末やスマートフォンで電子書籍を借りて読める「電子図書館」のサービスを始めた。中国地方5県の県立図書館で初の試み。新型コロナウイルスの影響でさまざまながまんを強いられている子どもたちに寄り添おうと、青少年向けの品ぞろえを充実させたのが特長だ。
県立図書館のホームページ(HP)に電子図書館のサイトを開いた。青春小説や人生相談、動物の写真集、古典文学など、さまざまなジャンルの電子書籍が約7千冊並んでいる。一部には、文章を音声で読み上げる機能がある。県内に住んでいるか、在学、通勤している人が利用できる。
書籍は、著者名やキーワードで検索できる。「心にサプリ〜悩みにも効く本」「あの映画、あのアニメを本で!」「おうち時間を楽しむ」など、九つのテーマでお薦めを紹介するコーナーも設けており、子どもが気分に合った本を探しやすいよう工夫している。
電子図書館を開くきっかけは、新型コロナ予防で3月に始まった一斉休校だった。県の2020年度一般会計補正予算で事業費550万円を確保。電子書籍は、何を読んでいるかが周囲に分かりにくいため、品ぞろえでは「子どもが、家族などに知られたくない悩みについても調べられるようにした」という。
電子図書館は「コロナ対策」としてひとまず21年3月末まで開館する予定。以降は利用状況などを踏まえて継続の可否を検討する。県立図書館総務課の友石泰二課長は「外出自粛を強いられたり、学校生活が大きく変化したりする中で、子どもは不安やストレスを感じるはず。本の力で支えたい」と話している。
県立図書館のカードを持っている人は、電子図書館のサイトでIDとパスワードを入力して希望の本を選ぶと、自分のタブレット端末やスマホで読める。カードがない場合は、HPから県の電子申請システムを通じてIDとパスワードを取得できる。貸し出しは同時に最大2冊で、期間は2週間となる。
電子図書館のアドレスは、https://www.d―library.jp/withbooks/g0101/top/(久保友美恵)
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