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鋳銭司に大村益次郎像 住民が寄付募り制作、教育者の姿再現

2020/8/19 22:57
お目見えした益次郎の銅像を前に「郷土の偉人に思いをはせてほしい」と話す有田事務局長

お目見えした益次郎の銅像を前に「郷土の偉人に思いをはせてほしい」と話す有田事務局長

 山口市鋳銭司出身の大村益次郎をたたえる銅像が地元の鋳銭司地域交流センターにお目見えした。昨年の没後150年を機に住民が全国に寄付を呼び掛け制作。優れた指揮で幕府軍を破り明治維新に貢献したことから軍事指導者の印象が強い益次郎だが、後進の育成に力を入れた教育者としての姿をよみがえらせた。

 銅像は高さ155センチでほぼ等身大という。近くの鋳銭司郷土館に展示する益次郎のひたたれを基に身長を推定した。特徴的な太い眉毛や広い額も忠実に再現。左手に蘭和(らんわ)辞書を持ち、江戸に開いた私塾鳩居堂(きゅうきょどう)で教壇に立つ姿を表した。鎖国下の日本にあって世界に目を向けていたことを表現しようと地球儀を模したオブジェを隣に配置。台座の上からセンターを訪れた人たちを見守る。

 村医者の家に生まれた益次郎は大阪の緒方洪庵の適塾で学ぶなどした後、長州藩に出仕。第二次長州征伐では長州軍を率い、石州口の戦いで幕府軍を打ち破った。新政府でも軍の近代化に努めたが1869年、刺客に襲われたけががもとで落命した。

 制作に当たっては鋳銭司自治会などでつくる実行委がホームページなどで寄付を募り、全国から約1285万円が寄せられた。2年前に富山の工房へ発注し今年3月に完成。自治会の有田祥治事務局長は「細部にこだわった銅像に仕上がった。勉学に励んだ郷土の偉人に思いをはせてほしい」と話した。(中川晃平)

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