七回忌に防災への思い強く 広島土砂災害6年 感染懸念で規模縮小も
77人が犠牲になった広島土砂災害から6年となった20日、広島市安佐南、安佐北両区の被災各地では、自治会や自主防災会などによる追悼行事が開かれた。新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小するなどして開催。七回忌に当たるため、この日を区切りとし、最後の合同法要を営んだ寺もあった。
安佐南区八木3丁目の大国神社では、地元の上楽地町内会が献花台を設置した。これまで追悼式を開いてきたが、感染拡大を受けて取りやめた。河口哲会長(74)は「自由に献花してもらうことで祈りをささげたい」と話した。
災害当時に避難場所となり、慰霊碑が立つ近くの梅林小にも献花台が設けられた。例年、梅林学区自主防災会連合会が追悼式典を催していた。遺族や住民たちは白や黄の菊を手向け、手を合わせた。主婦松野宏子さん(76)は「もう二度とこのようなことが起きてほしくない」と願った。
3人が亡くなった安佐北区可部東6丁目の新建団地では、新建自治会が追悼献花式を開催。自治会役員たち約40人がマスク姿で参列。分散して献花するよう呼び掛けたこともあり、式の参列者は昨年より10人ほど少なかった。梅野照幸顧問(67)は「8月20日は特別な日。式を無事に終え、防災への思いはより強まった」と力を込めた。
一方、浄楽寺(安佐南区八木4丁目)では、浄土真宗本願寺派安芸教区の沼田組(そ)(30寺)による七回忌法要があり、住民や僧侶たち約40人が読経した。法要は今年で最後とする。前組長で勝想寺(同区祇園2丁目)の龍田秀明住職(64)は講話で「災害を風化させてはいけない。亡くなった方をしのび、どんな災害だったかを語り継いでほしい」と訴えた。
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