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エビ似の風味、食用コオロギ 廿日市市佐伯地域、2店が提供 地元業者が養殖

2020/8/25 18:40
コオロギの素揚げをアピールする居酒屋「道」の小田店長

コオロギの素揚げをアピールする居酒屋「道」の小田店長

 廿日市市内で、食用コオロギを提供する飲食店が出てきている。現在は、佐伯地域に2店がある。昆虫食の定着を図ってコオロギの養殖に乗り出した業者が市内にあることを背景に、両店は、おいしさを知ってもらった上で、地域と店の新たな名物にしようとしている。

 居酒屋「道」=同市河津原=は今月、コオロギの素揚げの提供を始めた。皿に盛り付けられた十数匹を口に運ぶと、さくさくという食感の後、エビに似た香ばしい風味が広がった。1皿380円。小田裕貴店長(51)は「独特な風味と見た目を生かした一品。おつまみとして人気で、リピーターも多い」と話す。

 定番メニューの隠し味として使うのは、お好み焼き店峠道(たおたお)=同市峠。通常のお好み焼きのほか、今月から魚粉の代わりにコオロギの粉末を用い、素揚げをトッピングした品も出す。1皿930円。犬飼浩貴店長(37)は「見た目でびっくりする人も多いけれど、一度食べておいしさを知ってほしい」と呼び掛けている。

 メニュー化を後押ししているのは、コオロギの養殖を手掛ける地元業者の存在だ。廃油リサイクル会社「ACORN徳の風プロジェクト」(同市永原)は2017年、敷地内でコオロギの養殖をスタートした。

 当初は、どんぐりを餌にしていたが、アーモンドに替えると、通常より大きく育つようになり、香りも強くなったという。7月には、昆虫食専門業「TAKEO」(東京)の目に留まり「広島こおろぎ」としてブランド化されている。

 昆虫食は、国連食糧農業機関(FAO)が13年に従来の家畜に代わるタンパク源として推奨する。徳の風プロジェクトの高橋貴幸相談役(72)は「今後も研究を重ねて味を良くし、コオロギを地元の食文化として広めたい」と販路拡大を目指す考えでいる。(木下順平)

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  • 「峠道」のコオロギの素揚げをトッピングしたお好み焼き

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