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尾道三セクが航路継承検討 向島運航・尾道渡船、基盤強化狙い増資も

2020/8/26
尾道市の向島と本土を結ぶ渡船。左から向島運航、尾道渡船、福本フェリー

尾道市の向島と本土を結ぶ渡船。左から向島運航、尾道渡船、福本フェリー

 尾道市は26日、市中心部の尾道水道を往来する向島運航と尾道渡船の民営渡船2航路を、市の第三セクター歌戸運航が引き継ぐことを検討していると明らかにした。市は、引き継ぎには歌戸運航の経営基盤強化が必要とし、増資する方針。

 向島運航はJR尾道駅前から、尾道渡船は土堂地区から発着し、それぞれ対岸の向島町を結ぶ。尾道水道の民営渡船には福本フェリーもあるが、同社は単独存続の意向を示している。歌戸運航は市や地元企業が出資し、同市周辺部の歌(向東町)と戸崎(浦崎町)を渡船で結んでいる。

 市は同社に300万円を増資し、尾道渡船の桟橋に隣接する土地も1600万円で買い取る方針。事業費を盛り込んだ2020年度一般会計補正予算案を、9月7日に開く市議会定例会に提出する。

 引き継ぎには株主の承認が必要なこともあり、民間2社は態度を明らかにしていない。引き継ぎが決まった場合、歌戸運航の2航路として中国運輸局から新たに認可を受け、来春までの移行を目指すという。

 中国運輸局によると、尾道水道の渡船利用客は18年度に約245万人と、1999年の約410万人から半減。近年は瀬戸内しまなみ海道沿線のサイクリストの利用もあるが、自動車橋に客を取られ、船員の高齢化も進む。

 市や尾道商工会議所が各社と議論を進める中、三セク運営で基盤強化を図る案が出た。市の小玉高嘉企画財政部長は「港町の公共交通機関として持続してもらいたい」と話す。

 歌戸運航の桑田文隆社長は「増資のお願いを株主にしており、2社の意向を見守りたい」と話している。(田中謙太郎、森田晃司、神田真臣)


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