安倍首相、退陣表明 自民総裁選9月15日軸
安倍晋三首相(65)は28日、官邸で記者会見し辞任する意向を表明した。体調が悪化し、首相の職務を継続するのは困難と判断、退陣を決めた。「安倍1強」を誇った最長政権は2012年12月の第2次内閣発足から約7年8カ月で幕を閉じる。自民党は安倍首相の後継を選ぶ総裁選に関し、9月15日を軸に検討を始めた。「ポスト安倍」候補には自民党の岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官らの名前が挙がっている。
首相は会見で、8月上旬に持病の潰瘍性大腸炎の再発が確認され、新しい投薬を始めたとした上で「継続的な処方が必要で予断は許さない」と説明。「病気と治療を抱え、体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤る、結果を出せないことがあってはならない。首相の職を辞することとした」と述べた。辞任を決めたのは24日だったと明かし「自分一人で判断した」と語った。
新型コロナウイルス禍の中での辞任になったとして「国民の皆さまに心よりおわび申し上げる」と謝罪。臨時代理は置かず、後任が選ばれるまで執務に当たると強調した。次の衆院選への対応については「一議員として臨む」と述べ、政界引退は考えていないことを明らかにした。
首相は今月17日と24日、2週連続で受診。第1次内閣時の07年も潰瘍性大腸炎で退陣した。
自民党は緊急役員会合で総裁選の時期、形式について二階俊博幹事長に一任した。二階氏は国会議員と各都道府県連3票による投票で実施する方針を固めた。党員・党友の投票は省略する。党幹部が明らかにした。9月1日の総務会で決める。
岸田氏は記者団に「国民のため努力していきたい」と表明。石破氏はBS―TBS番組で「立候補しない選択肢はない」と述べた。河野太郎防衛相は「まずは自分の仕事をしっかり進める」、茂木敏充外相は「皆とよく話し合いたい」と語った。野田聖子元総務相、下村博文選対委員長は立候補に意欲を示した。
麻生太郎副総理兼財務相は派閥幹部会合で「私自身が総裁を目指すことはない」と述べた。
首相は第1次内閣と合わせて通算で約8年8カ月在職し、歴代最長を記録。第2次内閣発足以降、現在の第4次内閣まで経済政策「アベノミクス」を推進した。コロナ対応では不手際が目立ち、憲法改正や北朝鮮拉致問題の解決には道筋を付けられなかった。
広島県で27日、新型コロナウイルスの新たな感染者の発表数が約4カ月ぶりにゼロとなった。県によると、県内で発表がないのは昨年11月3日以来という。 県と、保健所がある広島、呉、福山の3市の公表数がいず...
山口県で27日、新たに3人の新型コロナウイルス感染が確認された。いずれも周南市の20代会社員男性と20代無職女性、10歳未満の女性。3人は18日に海外から帰国し、福岡空港での検疫では陰性だった。
岡山市は27日、1人の新型コロナウイルス感染を明らかにした。伊原木隆太知事は同日の記者会見で「新規感染者数や病床、近隣県の状態が落ち着いてきた」と述べ、県内の感染状況がステージ2(漸増)からステージ...
▽聖火「ひも付け」壁に 島根県の丸山達也知事が県内での東京五輪聖火リレーの中止検討を表明し、政府に新型コロナウイルス対策を要請した事態を巡り、両者の溝が浮き彫りになっている。感染者の少ない地域の飲食...
▽「地方無視では応援できない」 島根県の丸山達也知事による聖火リレーの中止検討の表明は、会員制交流サイト(SNS)上でも反響を呼び、発言のたびに書き込みが相次ぐ。17日の表明から10日間、新型コロナ...